恋愛映画史を涙で塗り替える最高純度のラブストーリー『きみの瞳(め)が問いかけている』第25回釜山国際映画祭で上映され、吉高由里子、横浜流星、三木孝浩監督が東京都内のスタジオからリモート形式で現地とのQ&Aを行った。

恋愛映画史を涙で塗り替えるほど、純度の高い「無償の愛」を描いた“純愛”映画である本作。W主演を務める吉高由里子が演じるのは不慮の事故で視力と家族を同時に失う悲劇に見舞われながらも、明るく健気に生きようとする女性・明香里、横浜流星はかつて将来を有望視されていたキックボクサーだったものの、過去の事件によって心を閉ざし、今は日雇いバイトで食いつなぐ毎日を送る無口な青年・塁を演じる。ひょんな勘違いから出逢った二人は、次第に惹かれあい、心を開くが、塁は自分が起こした過去の事件と明香里の失明にある驚愕の因果を知り、彼女の目の手術代を稼ぐため、高額な賞金が賭けられた不法な賭博試合のリングに再び立つことを決意する─。話題の恋愛映画を続々手掛ける三木孝浩監督が描きあげる。

現在開催中の第25回釜山国際映画祭では、新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受けて国外からの映画関係者の招待を見送っているが、上映チケットが即完した釜山シネマセンター(Haneulyeon Theater)とつなぎ、リモートでのQ&Aで実施された。本作のためにBTSが書き下ろした主題歌「Your eyes tell」も話題となっている本作だが、その起用について三木監督は「BTSは世界を代表するアーティストなのでダメ元でオファーしたところ、なんと快く引き受けてくれました。そして映画に寄り添った曲を作っていただき、感謝しています」と喜んだ。

視覚障害者の明香里を演じた吉高は「相手の目を見ることなくセリフを言うのが初めての経験だったので、伝わるのかどうか不安でした。目が見えないという設定なので、髪の毛が目にかかっていても放ったらかしにしたまま演じていました」と演じる上でのこだわりを明かした。観客から「眼差しが印象的」と指摘された塁役の横浜は「目での芝居は意識してやっていて、明香里に気持ちが届けばいいという思いと、明香里の想いをしっかりと受け止めようという意識を持って演じていました」と振り返り、キックボクシングの試合シーンについては「元々空手をやっていましたが、キックボクシングは体の使い方が全然違う。そこを修正する作業が難しかったです」と苦労を明かした。

好きなシーンについての話題になると吉高は「選べないな~!難しい!」と悩むも「初めて2人がキスするシーンが好き」と告白。観客からもキスシーンの美しさの反応が高く、「あのキスシーンの光は実際の自然光ですか?」との細かい疑問の声が挙がり、三木監督は「あのシーンは2人を美しい光で包みたかったので、美しい照明で作りました」と美しい映像のつくりかたの秘話を明かした。一方の横浜は「僕は浜辺のシーンが好き。初めて塁が自分の過去を明香里に話したり、明香里の言葉に救われてグッと距離が近づいたりするので、自分で観ても大事なシーンだと感じました」と思い入れがある様子。

今回は残念ながら現地に行くことは叶わなかったが、吉高は「韓国に行ったら、いっぱい韓国料理を食べたい。韓国は楽しいし、美味しいご飯も沢山ある。ホントにホントに行きたかったので、次回韓国に行けることを楽しみに頑張ります」とリベンジ宣言。横浜も「僕も吉高さんと同じく韓国料理を食べたい!今回行けると期待していたので現地に行けずに残念ですが、別の機会に伺いたいです」とコメント。観客からの「涙が止まらなかった」などの絶賛の声に三木監督は「このようなリモート形式でも、皆さんとお話できたのが嬉しいです。ともに新型コロナウイルスの影響で大変な状況にはありますが、これからも映画を通して文化交流ができたら嬉しいです」と明るい未来に思いを馳せた。

映画『きみの瞳が問いかけている』は全国で公開中!
監督:三木孝浩
出演:吉高由里子、横浜流星、やべきょうすけ、田山涼成、野間口徹、岡田義徳/町田啓太/風吹ジュン
配給:ギャガ
©2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
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