No.1コンビ度“60％”に綾野剛「これまずいわ・・・」―『ドクター・デスの遺産－BLACK FILE－』完成報告イベント

『ドクター・デスの遺産－BLACK FILE－』の完成報告イベントが11月2日（月）に都内で行われ、綾野剛、北川景子が登壇した。

2010年「さよならドビュッシー」で、このミステリーがすごい！大賞を受賞して作家デビューし、“どんでん返しの帝王”の異名を取り、数々のミステリー小説を世に送り出す作家・中山七里のクライム・サスペンス小説「ドクター・デスの遺産」を実写映画化した本作。主演に『新宿スワン』『楽園』など数多くの作品で幅広い役柄を演じ分けるカメレオン俳優・綾野剛。主人公の警視庁捜査一課の敏腕刑事・犬養隼人を演じる。共演には『謎解きはディナーのあとで』『スマホを落としただけなのに』などドラマ・映画・CMと多岐に渡り活躍する北川景子。綾野演じる犬養のバディである冷静沈着な女性刑事・高千穂明日香を演じる。

最強No. 1コンビ作り上げるにあたって二人で話し合ったことや、意識したことを問われると綾野は「これが本当にないんですよ。」と答え、打ち合わせもどんなバディにしようかという話も一切なく、前回共演した作品以来波長が合ってとても気が楽、ただ二人が存在するだけでバディになるような方向性が初日から見えていたことを明かした。また、北川は「（綾野の演技が）想像通りの時もあるし、想像を超えてくる時もあるけど、どんなお芝居が来ても受け止められるようにどっしり構えていたいなと思っていました。」とコメントした。

また、それぞれの役柄と本人との共通点を聞かれると、北川は綾野と犬養について、何かひとつの仕事に集中し始めたときの「ストイックな集中力」を挙げ、集中したときの綾野の雰囲気は話しかけられないくらい殺気立っていたことを明かした。すると綾野は「多分必死に台詞間違えないように反復してたのかもしれない（笑）」と答え、続けて北川は「それか今日何食べるか（笑）」、綾野は「一回撮影終わったら何食べようかなとぼーっと考えていたら、（北川が）高千穂の状態でオフの時もずっと僕のことを観察していたみたいで、すごい集中していると思って近寄って“どうしたの？“と聞かれて、食べるときもそんな集中されていたら困るよって（笑）」、北川は「次のシーンのことを考えているのかと思って、頭を抱えていたから（笑）どうしたのかなと思ったら、いくつか候補のお店があったみたいでどこ予約するか考えてたらしいです（笑）」と裏話も明かした。

脚本を読んだ時の印象について綾野は、禁断な内容に触れようとしている緊張感があったとコメントし、北川は「ドクター・デスに対して、被害者の家族は感謝してるんです。だから逮捕しがいというか、悪なのか善なのかも分からないような、雲を掴むような捜査だから、そこにどう向き合っていくかというが難しいなと感じました。」と答えた。綾野は「どんな正義を振りかざして職務を全うすればいいのか非常に悩みました。まだ発表されていないシークレットキャストが複数存在する中で、その中で僕たちはハラハラドキドキという鼓動の速さを映すことができたので、エンターテイメントとしても楽しめると思います。」と答えた。

映画で“No.1”コンビを演じていることにちなみ、“No.1”コンビ度チェックを2択形式で、二人の回答がどれだけ一致するか検証のコーナーが行われ、「撮影は大変だったか」「走るのは得意か」「映画のネタバレはあり派かなし派か」「焼き鳥はタレ派か塩派か」「No.1コンビ犬養と高千穂、主導権を握っていたのは」という質問が用意された。探り合いではなく、自分の答えを答えた北川に対して、綾野は「ガチガチに寄せていっています！100パーセント取りに行きたい！」と自信気。しかし結果は60パーセント。これに対し綾野は「ちょっと景子ちゃん、これまずいわ・・・」とコメントし会場を笑わせた。

最後に北川は「昨年の夏に撮影し、綾野さんと暑い夏に魂を全部込めて全力で撮影をしてきました。安楽死という難しいテーマですが、映画自体は犬養と高千穂のコンビで捜査を進めていく痛快なやりとりや、アクションなどエンターテイメント寄りな作品だと思っているので、色々なことがあった2020年でしたが、ぜひスカッとした気持ちになって劇場に来ていただけたらと思います。」と挨拶。綾野は「この作品をどのように受け取っていただけるかとてもワクワクしていますし、何より公開当日皆さんにお会いできることを楽しみにしています。映画というエンターテイメントは不急ではあるかもしれないけど、不要ではないということを改めて噛み締める時間が増えています。皆さんの中にもこのように思っていただけている方々がたくさんいると思います。何が届けられるかよりもどう届けるかということが改めて我々にとって皆さんにとっても大切なことなんだと、この時間を噛み締めながら、感激しながら、なんかグッときちゃうなという思いがあるんですけど。劇場で皆さんに会えることを楽しみにしています。」とイベントを締めくくった。

【写真・文／市原唯衣】