「私たちと一緒に旅している気分になってもらえたらうれしい」―［第33回東京国際映画祭］『魔女見習いをさがして』舞台挨拶

第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『魔女見習いをさがして』の舞台挨拶が11月3日（火・祝）にEXシアター六本木で行われ、声優を務めた森川葵、松井玲奈、百田夏菜子（ももいろクローバーZ）、佐藤順一監督、鎌谷悠監督が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。1999年から4年間に渡りオリジナルTVアニメ作品として製作された「おジャ魔女どれみ」シリーズ。コミカルなビジュアル、「魔法少女」というテーマから抱く“わくわく”・“ファンタジー”やこれまでの「魔法少女もの」とは異なる、“困難を自分たちのチカラで乗り越える”という明確なテーマが当時の子供たちに大きな影響を与え、シリーズ最高視聴率は13.9％を記録した。本作は、「おジャ魔女どれみ」の20周年を記念し、オリジナルスタッフが奇跡の再集結し製作される新作映画。当時おジャ魔女どれみを夢中になって応援した人に贈る、大人のための新たな“魔法”の物語がいま始まる。

この作品が東京国際映画祭で上映される今の気持ちを聞かれると、森川は「このような状況で劇場にお客さんがきてくれるのか不安でしたが、今日お客さんの顔を見て全然大丈夫だと確認できました」とコメント。また、国を超えて台湾での公開が決まっていることについて「本当に世界から愛されている作品なんだなと感じることができて、皆さんの元にやっとお届けできるんだということを実感していて、今すごく嬉しいです」と語った。

松井は「見ていただいた皆さんにはわかると思うのですが、劇中でこれまでおジャ魔女で出てきたような音楽やキャラクターのリアクションが盛り込まれていて、当時見ていた人たちには懐かしさも感じていただけたのかなと思います」と答えた。百田は「この映画で描かれている主人公3人のそれぞれの悩みは、全世界共通でみんながどこかに抱えているものもあるんじゃないかと思うので、たくさんの方に楽しんでもらえたらと思います」とコメントした。

また、映画を観るさまざまな世代の観客に向けて、森川は「いろんなところに視点を置いて観ることができる。私が初めに見た時に三者三様いろんな悩みを抱えてて、自分が必ずどこかに身を置ける、通じるものが誰かひとり、どこかに何かが出てくると思います」と共感性をアピール。松井は「魔法がテーマにあると感じています。自分が持っている魔法はどんな魔法なのか、お友達が持っている魔法はどんな魔法なのかを話し合っていただけたら嬉しいな」と楽しみ方を挙げた。

百田は「私はお母さんと一緒に見て『昔こんなこと言ってたよね』とか盛り上がれたので、ご両親と観てみるのもいいかな。この映画で3人で女子旅をしているので、難しいタイミングではあるんですけど、この作品を観て、私たちと一緒に旅している気分になってもらえたらうれしいなと思います。旅行先がリアルに描かれているので、海外の方も、日本にはこんな素敵な場所があるんだということを知ってもらえたるれしいです」と語った。

最後に森川は「自分が使える魔法ってなんなんだろうって考えた時に、この映画を観に来てくれた人が、ハッピーになったり、ラッキーなことが起きたりしてくれることが、私たちが今皆さんにかけられる魔法なのかなと思います。少しでも幸せになってくれたらうれしいです」と本作をアピールした。

【写真／蔭山勝也、文／市原唯衣】