第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『あのこは貴族』の舞台挨拶が11月5日（木）にEXシアター六本木で行われ、門脇麦、水原希子、高良健吾、岨手由貴子監督が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。原作は、映像業界が最も注目する小説家・山内マリコによる同名小説。監督を務めるのは、本作が待望の長編2作目となる岨手由貴子監督。主演は、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」でヒロイン・駒役を好演している門脇麦、共演には、女優だけでなく、モデル、デザイナーと多彩に活動し、常にその動向から目が離せない水原希子。門脇演じる、都会に生まれ、婚活に余念がない箱入り娘の華子と、水原演じる、地方から上京し、自力で都会を生き抜く美紀。同じ都会に暮らしながら、全く異なる生き方をする2人の人生が交差したとき、それぞれが自分の居場所を見つめ、恋愛や結婚だけではない自分の人生を切り開こうとするシスターフッドムービーの新境地が誕生した。

門脇は「今日皆様にお見せできることを嬉しく思います。」挨拶、水原は「ちょうどこの脚本を読んだ時に、美紀とその時の自分がすごくリンクしていると感じて、あの時の自分にしかできなかった何か特特別な瞬間が詰まった作品です。」と話した。共に撮影したシーンが少なかったという門脇と水原。門脇は「2人が交わる瞬間にこんな映画だったんだと初めて思いました。」とコメント。また、「希子ちゃん演じる美紀が最高にかっこよくて可愛くて素敵でした。」と絶賛すると、水原は照れ笑いを見せた。

水原も「最初の華子の表情がなんともいえなくて、あれだけで引き込まれて、とても魅力的で、麦ちゃんかっこいいなと思いました。」と絶賛。さらに、「お互い違う世界で生きているけど、それが交わる瞬間の人間の美しさを感じられるので、そのような時間を共有できたことを素晴らしいと思います。女の子の映画だけど、誰もが共感できる美しい作品です。」と作品の魅力も話した。高良はそれぞれの居場所が交わったときの面白さがこの映画の見どころと話す。また、「女性陣、本当にかわいいし、かっこいいですよ。」と会場を笑わせた。

演出に関して監督は「それぞれキャラクターも役に対してのアプローチも違って、こんなに色んな人を色んなアプローチで演出しなければならないというのは初めてでした。脚本から想像できなかったことを役者の方々が提案したことから、設定したキャラクターからどんどんずれていきました。役者さんによって命が吹き込まれたことをここまで実感したのは初めてです。」と話した。

最後に門脇は「この映画は開放の物語だと思っています。みなさんも自分のことをもっといいかもなと、そんな気持ちになってくれたら嬉しいです。」とイベントを締めくくった。

【写真・文／市原唯衣】

映画『あのこは貴族』は2021年2月26日（金）より全国で公開！
脚本・監督：岨手由貴子
出演：門脇麦、水原希子、石橋静河、山下リオ、佐戸井けん太、篠原ゆき子、石橋けい、山中崇、高橋ひとみ、津嘉山正種、銀粉蝶
配給：東京テアトル／バンダイナムコアーツ
©山内マリコ／集英社・『あのこは貴族』製作委員会

第33回東京国際映画祭は2020年10月31日（土）～11月9日（月）に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催！
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