第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『家なき子 希望の歌声』の舞台挨拶が11月8日(日)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、日本語吹き替え版でレミ役を担当した熊谷俊輝が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。19世紀に発表され、日本でも3度にわたりアニメ化されて親しまれてきた児童文学の金字塔を完全映画化。オーディションで見いだされ、美しい歌声も披露するレミ役マロム・パキンは撮影当時11歳。そのけなげさと勇敢さ、無垢なかわいらしさで観る者を魅了する。フランス映画界の⾄宝ダニエル・オートゥイユやリュデュヴィーヌ・サニエら豪華実力派が一同に集結。原作にはない澄みきったレミの歌声と豊かな音楽性、そして壮⼤に広がる南フランスの美しい風景。波瀾万丈の冒険にハラハラしつつ、人と人との心の通い合い、胸を締めつける別れと出会い、そしてレミの何があってもひたむきに前へ進み続ける姿と温かい結末には、大人も子どもも、きっと涙を誘われずにはいられない。

吹き替え版の映画館でのスクリーン上映が初披露となったこの日、熊谷は主人公・レミの衣装の中でも印象的な、クジャクの羽がついたハット姿で登場し、大きな拍手で迎えられた。熊谷は「とても嬉しいです!すごい緊張しています・・・」と満員の客席を前に緊張した面持ちで挨拶。演じてみて難しかったこと、楽しかったことを聞かれると「僕も歌が好きなので、レミの歌が好きなところが共感できました。レミが一番初めは人前で歌うことから逃げ出していたけれど、しっかりと歌えるようになった姿を見て勇気をもらいました」と共通点をあげた。

吹き替え版を見た感想を聞かれると「レミのまっすぐな性格や映像の美しさ、ストーリーにも感動できて泣けました。でも自分の演技は恥ずかしかったです」と感動しつつも恥じらいを隠せない様子。自分自身では経験していないことを声だけで表現する“声優業”は、「レミになって声だけで表現することはとても難しかったです。親⽅役ヴィタリスと生活してきた姿を想像して役に入れるようにしました。声の高さなどに注意しながら、特に距離感を意識していました。」と歌手とも俳優とも違う声優ならではの役作りについて語った。

『ライオン・キング』のシンバ役に続き、本作も動物が登場する作品となった熊谷。動物たちの演技について聞かれると「すごかったです。本当に演技をしている役者のようだったし、親⽅との愛情ある関係も伝わってきました。また動物と一緒の作品に出られたら嬉しいです」と語った。

主人公レミは親⽅ヴィタリスに歌の才能を見出され、それを人生のみちしるべとしていく。熊谷自身は「舞台俳優の姉の影響で小さい頃から人前で歌いたいなぁと思っていたんです。今はレッスンを受けたり、家でも歌っています」といい、また「歌詞から勇気や元気をもらいます。お客様に拍手をいただけた時に一番やりがいを感じますね。満足していただけたことをできてよかったなと思います」と自身にとっても歌が大切なものだと語った。ヴィタリスのような、忘れられない先生ついて聞かれると「ヴォーカルの先生です。歌についてためになることを教えていただいたり、個人的な相談にものってくれて、ステージや舞台も見にきてくれていつも応援してくださっています」と明かした。

主人公レミにとって2人の母親もキーパーソンとなるが、自身の母との関係について聞かれると「お母さんとは仲が良くて毎日よく話します。いつも支えてくれて感謝しています。練習中に泣いていたら、『頑張ったね。レミになれたね。』と言葉をかけてくれたことがあって。とても嬉しかったです」と感謝の気持ちを述べた。また、劇中に登場する南フランスの美しい絶景について「僕は外国に⾏ったことがないんですけど・・・いつかあそこで歌いたいですね!」と、レミの美しい歌声が高らかに響く場面を挙げて、フランスで歌う夢を述べた。

イベントでは、親方ヴィタリス役の山路和弘から熊谷にサプライズでメッセージが到着。MCより「『熊谷君、君の声は不思議な声、のんびりくんに聞こえてたのに、急に寂しそうに聞こえる。レミが君でよかった。ありがとう。』」と読み上げられ、メッセージを受けた熊谷は「山路さんは声優さんとしても俳優さんとしてもすごく尊敬している素晴らしい方なので、大先輩からお言葉をいただけて本当に嬉しいです」と感極まった様子で喜びを伝え、「山路さんは一緒に収録していても優しくアドバイスをしてくれました。存在感がドーンとあるのに、そのオーラとは違いすごく優しい方でした」と山路との収録現場でのエピソードを語った。

映画『家なき子 希望の歌声』は2020年11月20日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、109シネマズ二子玉川ほか全国で公開!
監督・脚本:アントワーヌ・ブロシエ
出演:ダニエル・オートゥイユ、マロム・パキン、ヴィルジニー・ルドワイヤン、ジョナサン・ザッカイ、ジャック・ペラン、リュディヴィーヌ・サニエ
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
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第33回東京国際映画祭は2020年10月31日(土)~11月9日(月)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
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