『君は彼方』の初日舞台挨拶が11月27日(金)にTOHOシネマズ池袋で行われ、松本穂香、瀬戸利樹、瀬名快伸監督が登壇した。

芸術、映画、そしてマンガ・アニメーションの街として新しさの中に、どこか懐かしいレトロな部分も持ち合わせている池袋を舞台に描かれる青春ファンタジーが誕生。監督・脚本・原作を務めるのは本作が初の長編劇場アニメーション作品となる瀬名快伸。主人公の澪の声を演じるのは実力派女優・松本穂香。主人公の幼馴染の新には俳優・瀬戸利樹が声優に初挑戦。

昨年6月にアフレコが行われた本作。公開初日を迎えた今の想いを聞かれた松本は「この時代だからこそ響くものがある映画なのではないかと思いますので、とにかくたくさんの方に観て頂きたいなと思っております」と話し、瀬戸は「ジャパンプレミアの時にいよいよだなと思っていたんですが、今日初日を迎えて、改めて“来たっ!”という感じです。とにかく嬉しい気持ちが強いです」と笑顔でコメント、瀬名監督は「公開できるのが本当に感慨深くて、胸がいっぱいな気持ちです」と涙目で公開を迎えた想いを語った。

“公開初日を迎えてお互いにこれだけは伝えておきたいこと”を聞かれた松本と瀬戸はお互いを見合って思わず照れ笑いを見せ、松本は瀬戸に「お話する中ですごく純粋な方だなと感じていまして。監督も食事会で5分話しただけで瀬戸さんの真っすぐさを感じたと仰られていましたし、今回の新という役もその真っすぐさが表現されているキャラクターだったので、新が素敵だったのは瀬戸さんだったからなんだろうなと感じております。厳しい世の中ですが、ぜひその真っすぐさと純粋さを失わないでいて欲しいなと思います(笑)」と語り、瀬戸は松本に「声がめちゃくちゃいい!」と力強くコメント。これに松本は「ありがとうございます・・・!」とまた照れ笑いを浮かべ、瀬戸はその姿を見ながら「澪の声も素敵なんですが、声質がめちゃくちゃ良くて耳が幸せでした」と絶賛した。

松本は本作について「私が演じた澪は基本的に消極的で、“自分なんてダメだ!”と思っていろんなことを諦めちゃってる女の子です。私も高校の時は特にそういう気持ちが強かったので、そういう人の感覚は分かるところがあります。そんな人がたくさんいると思うので、“そうじゃないんだよ。ダメじゃないんだよ”と少しでもこの映画を通して伝えられたらなと思っています」とコメント。瀬戸も「澪に共感する方はたくさんいらっしゃると思います。一歩を踏み出す勇気が持てない方に、この映画を通して勇気を与えられたらなと思います」と語った。

“2021年はここが変わりたい!”というお題には、松本が“アウトドア”、瀬戸が“優柔不断”、監督が“睡眠”とそれぞれが回答。松本は「元々の気質もあるんですけど、今年はお家にいることが多かったので自然の中に行きたいです」とコメントし、瀬戸は「ご飯のメニューとか選べないんですよ(笑)家族で食事に行く時は迷ったものを両方選んで選ばなかった方を両親に食べてもらったりとか(笑)そういうのを無くしたいです」と笑いを誘った。

最後に瀬戸は「この映画にはたくさんの人の想いが詰まっていますので、皆さんの力で多くの人の元へ羽ばたかせて頂きたいです」、松本は「この映画を観にこれだけの方が劇場に集まって下さったことが奇跡だと思っております。この映画を観て少しでも響くものがあればいいなと思いますし、純粋に映画を観て楽しんでくれたら、それだけですごく嬉しいです」とメッセージを送った。

映画『君は彼方』は全国で公開中!
監督・脚本・原作:瀬名快伸
出演:松本穂香、瀬戸利樹、土屋アンナ、早見沙織/山寺宏一、大谷育江/木本武宏(TKO)、瀬名快伸/小倉唯、仙道敦子、竹中直人、夏木マリ
配給:ラビットハウス、エレファントハウス
©「君は彼方」製作委員会