精神が崩壊する、極限の《ラビリンス・スリラー》映画『ビバリウム』の公開日が2021年3月12日(金)に決定し、併せて予告編とビジュアルが解禁された。

夢のマイホームを探す一組のカップル、ジェシー・アイゼンバーグ演じるトムとイモージェン・プーツ演じるジェマ。二人は不動産業者のマーティンに案内され、早速見学することに…。タイプライターの音で刻まれる「お住まい探しは慎重に。」の文字通り、この選択が”悪”夢の始まりであった。”Yonder”(ヨンダー)と呼ばれる住宅街には、全く同じ姿かたちの家が並んでおり、ひと気もない。“9番”宅へ案内された二人は、家は気に入ったものの案内人マーティンを気味悪がり帰ろうとする。しかし…いくら進んでも9番の家に戻って来てしまう。トムが家の屋根に上り街を見下ろすと無限に広がる同じ家、そして同じ景色が並んでいるのだった!その不気味な景色に戸惑うトムは、まさにアイゼンバーグらしさ全開の“不運な男”の表情が垣間見える。

そしてある日、突如送られてきた段ボールには生後間もない赤ん坊が…。「育てれば解放される」というメッセージのとおり、二人の“強制育児”がスタート!異様なスピードで成長する少年は、不気味な映像が流れるテレビを凝視したり、急に奇声を発したりと奇行が目立つようになる。なんとかこの住宅街から抜け出したい二人は、穴を掘る!家を燃やす!しまいには屋根から「HELP」を求める!しかし、この住宅街はいつだって静けさに包まれているのだ。次第に精神が崩壊し狂っていくトムとジェマ。“Yonder”に隠された秘密とはー?いったい誰が?何のために?見ているこちら側の精神も崩壊へと導く、謎深きトラウマ予告が完成した!「家が欲しかっただけなのに…」果たしてジェマの声は誰かに届くのか―?

今回、予告編と併せてラビリンス(迷宮)を象徴するビジュアルも解禁された。正面には戸惑う表情のトムと赤ん坊を抱えるジェマの姿。そんな二人を呼び寄せるように「ようこそ、夢のマイホームへ」というメッセージが添えられている。しかし、二人の背後には、“夢”ではなく、“悪夢”となるマイホームが立ち並んでいるのだ。さらにはこのビジュアル自体も無限に繋がっているかのような演出に不気味さを覚える。まさに<極限のラビリンス・スリラー>を象徴する奇妙なビジュアルとなっている。

本作でカップルを演じるのは、『ソーシャル・ネットワーク』主演のジェシー・アイゼンバーグと、『グリーンルーム』などに出演の注目女優イモージェン・プーツ。住宅地から出られなくなったうえに、誰の子かわからない赤ん坊を育てることになってしまうカップルの、精神が崩壊していく様を見事に演じきった。特に若い女性ジェマを演じたプーツは、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞。その“母なる狂気”は世界から賞賛を受けた。監督は、ある女が次第にキツネに魅了される短編ホラー『FOXES』(日本未公開)や、初長編作品『WITHOUT NAME』(日本未公開)で注目を集める新鋭ホラー監督ロルカン・フィネガン。上品な映像かつ容赦ない展開を生み出すクリエイティブな才能に、今後目が離せない。

予告編

映画『ビバリウム』は2021年3月12日(金)よりTOHO シネマズシャンテほか全国で公開!
監督:ロルカン・フィネガン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、イモージェン・プーツ、ジョナサン・アリス
配給:パルコ
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film

【文/片岡由布子】