『ジョゼと虎と魚たち』の公開記念舞台挨拶が12月26日(土)に丸の内ピカデリーで行われ、中川大志、盛山晋太郎(見取り図)、リリー(見取り図)蛾、タムラコータロー監督が登壇した。
芥川賞作家・田辺聖子の代表作「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊)。2003年に妻夫木聡、池脇千鶴主演で実写映画化され、高評価を得て話題を集めた。時代が変わっても色褪せることなく愛され続けている本作を劇場アニメ化。監督は『おおかみこどもの雨と雪』助監督や、『ノラガミ』シリーズの監督を務めたタムラコータローが満を持してアニメ映画初監督を務める。『ストロボ・エッジ』の桑村さや香が脚本を、『妖狐×僕SS』『クジラの子らは砂上に歌う』の飯塚晴子がキャラクターデザインを手掛け、アニメーション制作はボンズが担当。趣味の絵と本と想像の中で自分の世界を生きるジョゼを清原果耶、危うく坂道で転げ落ちそうになったジョゼを助ける大学生の恒夫を中川大志が演じる。
観客が入った舞台挨拶は久しぶりで「緊張している」という中川は「完成を見た時に、改めて長編アニメーション映画が出来上がるってすごいなって思いました。たくさんの人がかかわっていると想像するだけですごいことだと思う。みなさんの前に立って作品を届けられて幸せです」と挨拶した。
舞台挨拶では、ジョゼ役の清原果耶からビデオメッセージが寄せられ、清原との共演について中川は「不安なことや大変なことを共有しながらやれたので心強かったです。ジョゼと恒夫の関係性が映画を通して成長していくのが柱になっているので、2人で一緒にやれたのでありがたかったです」と振り返った。
以前、大阪で行われた本作のイベントに見取り図が登壇し、中川がリモート出演したが、今回初対面を果たした中川は「『M-1』お疲れさまです。テレビの前ですごい応援してました」とコメントし、盛山は中川について「少女漫画から出てきたみたい」と印象を語り、さらに舞台挨拶の登壇ギリギリまで質問をしていたようで「ファンの一人」と明かした。
その盛山は、声優初挑戦に「すごい難しかった。いざ挑戦してみたら全然できなくて。僕大阪の人間なんですけど、録り直してたら、自分でも大阪弁が分からなくなって、最終的にエセ関西弁みたいにしゃべってた」と難しさを明かした。一方でリリーは「一言だけなんですけど、20テイクくらいやらさせていただきまして、ありがたい言葉をいただきました。『もう少しうまくできませんか?』と」とやり取りがあったことを明かし、会場を沸かせた。
そんな見取り図のキャスティングについてタムラ監督は「原作者の田辺聖子さんは、大阪を舞台に小説を書き続けている方で大阪は外せなくて。見取り図さんいいんじゃないですかとお話をいただいて、盛山さんの声を聞かせていただいたらこれはいけそうだと。リリーさんはおまけかもしれない・・・」と明かし、笑いを誘った。
舞台挨拶では“今年夢中になったことやものは?”という質問に、登壇者がフリップで答える場面もあった。最後に中川は「今年はめまぐるしい一年だったんですけど、映画館でゆっくりと大切な人と見て、癒されて温かい気持ちになれる映画です。繊細できれいなアニメーションの映像をぜひ大きなスクリーンで楽しんでいただけたら」と本作をアピールした。
【写真・文/編集部】
映画『ジョゼと虎と魚たち』は2020年12月25日(金)より公開!
監督:タムラコータロー
声の出演:中川大志、清原果耶、宮本侑芽、興津和幸、Lynn、松寺千恵美、盛山晋太郎(見取り図)、リリー(見取り図)
配給:松竹/KADOKAWA
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