『AWAKE』のお正月舞台挨拶が1月2日(土)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、吉沢亮、山田篤宏監督が登壇した。

本作は、2015年に行われ、当時ネットユーザーや将棋ファンの間でかなりの物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て山田篤宏監督が書き下ろした完全オリジナルストーリー。天才に敗れ棋士になる夢をあきらめた主人公が冴えない大学生活を送っていたある日、ふとしたことで出会ったAI将棋のプログラミングに新たな夢を見出し、かつてのライバルと再戦を果たす青春物語。主演に、2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」主演が決定し、飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優・吉沢亮。共演に、31歳にして芸歴30年を誇る若手実力派・若葉竜也、ほかに落合モトキ、寛一郎、馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まことらが共演する。脚本・監督は、山田篤宏。ニューヨーク大学で映画を学び、これまで乃木坂46のミュージックビデオや短編映画で実績を積んできた40歳の俊英が満を持して商業映画デビューを果たす。

映画の内容にちなんで、棋士の勝負服・和装で艶やかに登壇した吉沢と山田監督。昨年大晦日に行われた「第71回NHK紅白歌合戦」でゲスト審査員を務めた吉沢は、感想を聞かれ「大変でした!ただ座っているだけでも疲れるんだとビビりました」と大役に緊張した様子。例年とは違いリモート形式での参加となったが「リモートなので気を抜くと紅白に出ていることを忘れる。家で紅白を観ている感覚になってしまう」と明かし、笑いを誘った。

この日の舞台挨拶は、事前にTwitterで募集した観客からの質問に対して吉沢と山田監督が答えるQ&A形式で進行。“本作『AWAKE』はこれからの長い人生においてどのような意味合いを持つ作品になりそうか”といった質問に吉沢は「これまでの出演作品の中でも特に好きな作品です。普段はあまり自分の出ている作品を観返すことはないけれど、これは観返しそう。何度も観たくなる作品」と返答し、山田監督は「自分にとって商業デビュー作。それに尽きますね」と記念すべき第一作と胸を張った。

AI将棋にすべてを賭ける英一を演じるために、寝る前にカップラーメンを食べるなど体重増量の役作りを行ったという吉沢が「撮影中は太ろうとして米や炭水化物ばかりを食べていました。とにかくパンパンにむくんでやろうと思った」と回想し「今日もちょっと…。昨日は昼間からアニメを観てお酒を飲んでいました。解放されたので…」と寝正月を報告した。

英一の少年期を演じた子役の梅谷祐成について吉沢は「将棋も上手いし、喋り方も言葉遣いもしっかりしている。そして芝居も素晴らしい。天才だと思った!」と明かし、「僕にも雰囲気が似ているし、今まで僕の少年期を演じた子役の中でもかなり雰囲気の近い子でした」と絶賛した。

SNSなどでは、英一の“冴えない衣装”についての感想が多かったという。衣装選びのこだわりについて吉沢は「凄く楽しかったですね。監督含めみんなで話し合いながら選びました。その点では山田監督のこだわりも強かったから」と話を振ると、山田監督は「それは吉沢さんが着こなすから…」と冴えない衣装も吉沢のセンスでよく見えてしまったと苦笑い。

しかし当の吉沢は、ファッションセンスにコンプレックスがあるそうで「私服のセンスについては『冴えない』といまだに言われる。週刊誌にラーメンを食べている姿を撮られた際も不評でした。僕としてはダボッとした服が好きでオシャレと思って着ているのに、若い女性にはダボッとした服はあまりウケない」とションボリ。客席のファンに向けて「あれはオシャレなんです!皆さんのセンスが僕に追いついていないんです!」と訴え、会場を盛り上げた。

最後に山田監督は「2021年も上映が続きますので、周りの方々に勧めていただき、より多くの方々に観てもらいたい」、吉沢は「日本の美しい文化を新年の始まりに観て感じるのはとてもいいタイミング。感染予防に気をつけていただいた上でぜひ作品を観ていただき、広げてほしいです」と本作をアピールした。

映画『AWAKE』は全国で公開中!
監督・脚本:山田篤宏
出演:吉沢亮、若葉竜也/落合モトキ、寛一郎/馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まこと
配給:キノフィルムズ
©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ