誰も見たことのない、だが誰にでも起こり得る母と子の壮絶なドラマを描く映画『明日の食卓』の公開日が5月28日(金)に決定し、併せて追加キャストが発表された。
椰月美智子による衝撃作を映画化した本作に挑むのは社会派エンタテインメントの旗手である映画作家・瀬々敬久監督。10年ぶりの映画主演となる菅野美穂がフリーライターで2人の息子を育てる留美子役に挑み、やんちゃ盛りの息子たちを育てながら仕事復帰を目指す母親をパワフルに演じる。シングルマザーで大阪に暮らす加奈には高畑充希。若くして子どもを産み、日々非正規の仕事を掛け持ち、時間に追われながらも息子のために健気に生きる姿が心を打つ。そして年下の夫と優等生の息子に囲まれ、一見何不自由なく幸せを手に入れているあすみを尾野真千子が丁寧に演じている。子を持つ親なら誰もが直面する社会問題を、豪華女優陣が観るものの問題意識を喚起しながら、ハラハラドキドキ感とともにクライマックスへと向かわせ、ラストには見事に希望の光を見出す。
今回、本作の追加キャストが発表された。“3人の母”の夫役を演じるのは、映画・ドラマなどで活躍の場を広げる和田聰宏と大東駿介。石橋留美子(菅野美穂)の夫でフリーランスのカメラマンである石橋豊役を演じるのは、瀬々組に腰を据えて参加するのは14年ぶりとなる和田聰宏。妻に寄り添っているように見せながらも“父親になりきれない”男性をリアルに体現する。石橋あすみ(尾野真千子)の夫・石橋太一役を演じるのは大東駿介。郊外にある実家の敷地内にマイホームを建て、絵に描いたような幸せな家庭と優雅な暮らしを送っているように見えるが、実は心の底で母親に依存しているという無意識の中で闇を抱えた複雑な役柄を見事に演じ切っている。
また、太一の母で、あすみの姑・石橋雪絵役を真行寺君枝が、高畑充希演じる石橋加奈の母親・石橋よしえ役を烏丸せつこが演じ、「3人の石橋家」の母親を見守る“母親”を難役ながらもベテラン女優がしっかりと演じ切る。主人公の母親たちに関わる鍵となる登場人物にも、実力を兼ね備えた俳優陣が集結。あすみの心の拠り所となる友人・若杉菜々役を山口紗弥加、加奈の息子・勇の同級生の母・西山明奈役を山田真歩、加奈の風来坊な弟・石橋正樹役を藤原季節が演じる。
さらに瀬々監督作に多数出演している渡辺真起子が、留美子の先輩編集者である成田依子役、国内外問わず名匠による作品に出演する実力派俳優・菅田俊が被災地で生きるあすみの父・藤崎恒雄役、Netflixオリジナル配信ドラマ『今際の国のアリス』への出演も記憶に新しい水崎綾女が加奈の息子・優の同級生であるレオンの母・竹内かおり役、そして『罪の声』(2020)で日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞した宇野祥平が加奈の息子・勇の学童保育の担当教諭・安田役を演じる。
和田聰宏(石橋豊役)コメント
瀬々組に、腰を据えて参加させて頂くのは14年ぶりとなります。
家族のあり方、そして親子のあり方を描いたこの作品に、家族を持ち子供を育てる親となった、
今の自分が関われたのは、とても嬉しいことでした。
撮影中は、主演の菅野さんと〝子育て〟について話をする中で、互いの価値観を自然に共有出来たことが、
夫婦役としての信頼関係にも繋がったと思っています。
豊を演じさせて頂き、〝無償の愛〟の素晴らしさを改めて感じられたことに感謝します。
大東駿介(石橋太一役)コメント
人を傷つけることに、大切なものを壊すことに悪意はいらないんだなぁと。役を通して無関心の脅威を痛みを持って感じる撮影でした。
なかなか苦しいシーンが続いていた撮影の合間に、ふと遠目で現場を眺めていたとき、『映画が大好きだなぁ』という想いが溢れる瞬間がありました。
瀬々監督の作品や映画に対する情熱を肌で感じ、そこに集ったスタッフ、キャスト一同とこの作品に参加出来たことに、幸福感が込み上げてきた瞬間でした。
映画『明日の食卓』は2021年5月28日(金)より角川シネマ有楽町ほか全国で公開!
監督:瀬々敬久
出演:菅野美穂、高畑充希、尾野真千子、柴崎楓雅、外川燎、阿久津慶人/和田聰宏、大東駿介、山口紗弥加、山田真歩、水崎綾女、藤原季節、真行寺君枝/渡辺真起子、菅田俊、烏丸せつこ
配給:KADOKAWA/WOWOW
©2021「明日の食卓」製作委員会