『裏アカ』の女性限定試写会が3月17日(火)に都内で行われ、瀧内公美、神尾楓珠、加藤卓哉監督が登壇した。
今の社会や時代が持つ二面性を象徴する“SNSの裏アカウント”。TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015で準グランプリを受賞した本作でついに監督デビューを果たした加藤卓哉が、裏アカウントを通して出会う男女の姿から、現代に生きる者が抱える葛藤や欲望、そして性への衝動を赤裸々に描き出し、観る者の心に突き刺さるセンセーショナルな人間ドラマへと昇華させた。主演は、確かな演技力で注目を集める瀧内公美。主人公を翻弄する相手役には話題作への出演が続く注目若手俳優の神尾楓珠。市川知宏、SUMIRE、田中要次、神戸浩、松浦祐也、仁科貴、ふせえりといった個性豊かな俳優陣が脇を固めている。
一般の観客に初披露となった今回のイベント。本作が監督デビュー作となった加藤監督は「神尾くんに負けないように青いスーツを新調した(笑)」と気合を入れての登壇となった。“SNSの裏アカ”にハマっていく女性を演じた瀧内は「普段SNSを活用していないのでその気持ちが分かるかなと悩んだ」と振り返りつつも、「誰しもが持つ承認欲求は理解できましたし、自分で自分を見出せない姿は自分にも重なる部分があった」と明かした。
その瀧内と加藤監督は、クランクイン前にも2人で打ち合わせを行ったそうで、「(瀧内が提案した)リアリティを持たせるための考え方は脚本にも相当反映させていただいた」と明かす加藤監督。一方で撮影当時は20歳だったという神尾は「年齢設定が上というのは僕の中では初めてくらいでそれがまず難しかった。裏の顔のテンションは普段に近いと思ったので作りやすかったんですけど、表の顔の仕事をしているのは経験がないし、周りにもいないのでなかなか想像がしづらくて苦労した」と明かし、「2年前ですよ。全然違いますよ・・・その時の全力は出ていると思います」と観客の反応がかなり気になっている様子の神尾。
その神尾との共演について「淡々とお芝居をなさる方なのですごいと思いました。勉強にもなりました」と称賛し、「私と監督だけだと戦いみたいになっちゃう(笑)」と笑う瀧内。それに神尾は「俺足りてないのかもしれないって思ってました」と不安があったことを明かした。
さらにイベントでは、“○○してそう”というお互いの裏の顔をフリップで回答。“実はメンズエステでケアしてそう”と書いた瀧内は「こんなにきれいな顔で。体もきれいだし」とコメントするが、神尾は「全くです。行ってなさそうじゃないですか!」と笑いながら返した。神尾は瀧内について“実はイグアナを飼育してそう”と回答し、「変わった生き物を飼ってそう」とコメントするが、瀧内は内容よりも「きれいな字を書くね」とその達筆さに注目している様子だった。
最後に神尾は「現代らしい問題を描いている映画です。僕と同じくらいの世代の人だと共感する部分もあると思います。メッセージ性もあるので受け取っていただけたらうれしいです」、瀧内は「思い出が詰まった作品です。SNSを扱った現代を切り取るような作品で、みなさまに何か響いてもらえたらと思います」と本作をアピールした。
【写真・文/編集部】
映画『裏アカ』は2021年4月2日(金)より新宿武蔵野館、池袋HUMAXシネマズ、渋谷シネクイントほか全国で公開!
監督:加藤卓哉
出演:瀧内公美、神尾楓珠、市川知宏、SUMIRE、神戸浩、松浦祐也、仁科貴、ふせえり、田中要次
配給:アークエンタテインメント
©2020 映画『裏アカ』製作委員会