『るろうに剣心 最終章 The Final』の初日舞台挨拶が4月23日(金)に丸の内ピカデリーで行われ、佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、蒼井優、江口洋介、大友啓史監督が登壇した。

シリーズ3作品の累計の興行収入が125億円以上、観客動員数は980万人を突破し、世界100か国以上で配給されている『るろうに剣心』。5年の時を経た今年、最終章が2作連続で公開される。動乱の幕末期と明治維新後の新時代の2つの時代を通して描く「るろうに剣心」史上最高のクライマックス。緋村剣心役の佐藤健、神谷薫役の武井咲、喧嘩屋の相楽左之助役の青木崇高、女医の高荷恵役の蒼井優、唯一シリーズ全作出演となる斎藤一役の江口洋介らが続投。剣心の<十字傷の謎>を知る男でシリーズ史上最恐の敵・縁役を新田真剣佑が務める。

佐藤は「この2部作のクランクアップを迎えたのがちょうど2年前の4月23日だそうです。いろんな意味で今日という1日は忘れられない日になりそうだなと思いますし、非常に感慨深いです。我々にとって大切な作品を遂に皆様に観て頂ける日が来たことを、嬉しく思います。ここまでやってこれたのは、支えてくださった皆様がいたからです。この先もこの映画のこと、シリーズのこと、キャラクターたちのこと、愛してくれたら嬉しいなと思います」と万感の思いを込めて挨拶。

大友監督も「観ていただければ分かるのですが、撮影もハードでした。そういう時に僕らの間で合言葉にしていたのは“お客さんに届けば奇跡が起きる”という言葉です。僕らは映画の力、物語の力を信じて撮影を続けて今日に至りました。今までたくさんの作品を作っていますが、今日はとりわけ感無量です。最後エンドロールを観て頂くと分かりますが、とんでもない数の人間が自分達にできる10年分の全てをこの作品に捧げてくれています。ぜひ観終わった時に皆に拍手を送ってください」と観客に語りかけた。

『The Final』と『The Beginning』の2作品で総製作費50億円、撮影期間7か月、エキストラ延べ6000人、キャスト&スタッフ約2200人という規模で制作された本作だが、佐藤は「大友組はクランクイン初日からサプライズといいますか、スケールの大きさで我々を圧倒してくれるんです。そうすると自然にテンションもモチベーションも上がって、“やってやろう!”という気持ちになるんです。さらに(キャストの)努力をちゃんと細かく汲み取ってくれて、(映像に)映し出してくれる。非常に役者冥利に尽きますし、役者をやっていてこんなに幸せな現場はないなと日々感じていますし、その中でも今回最高の映画が出来上がっていると思います。いつも言えないですけど、監督ありがとうございます!」とコメントし、大友監督も「照れくさいですね(笑)」と嬉しそうな姿を見せた。

武井は「撮影で地方にお邪魔させていただいたときに地元の方々がエキストラとして参加して下さっていて、(我々と)同じ熱量で大友組に参加してくださったんです。それがとてもびっくりしました」と地方での撮影エピソードを明かし、新田は「監督は建物をちゃんと建てて、ちゃんと壊してます(笑)それを目の当たりにしたときは、すごい作品だなと思いました」とコメントし、大友監督は「大物の宮大工が作ってくれたセットを壊すことになったんです」との説明が入り、キャストたちも驚いた様子を見せた。

蒼井は「私はわりと早く撮影が終わって、別の作品に入っている時に(『るろうに剣心』の)スタッフさんにお会いしまして。“そろそろ剣心出来る頃じゃない?”って話しをしたら“まだ撮ってるよ!”と言われて。本当に普通の感覚だったら出来上がっているころにでもまだまだ撮影が続いている事を知った時に、本当に妥協のない作品作りをしているんだなと感じました」と語った。

こだわりのポイントについて佐藤は「袖の親指がどこまで隠れるかとか、一歩を踏み出したときにギリギリ引っかからない袴の丈とかを衣装部の皆さまに作って貰いました」と衣装に関するトークを展開。武井も「衣装部さんがこだわって作って下さった薫のお着物が、お洋服で着る様な分厚い生地を使っていまして。(シリーズの衣装担当)澤田石さんがその素材が良い!とおっしゃったんだと思うんですが、着ている側からすると苦しくて、動きやすいというのは薫に関してはなかったかなと思います(笑)」と語り、笑いを誘った。新田は「縁ってところどころ衣装を変えているんですが、ラストの殺陣の時の着物の色を白にしたいと監督や澤田石さんと相談したんです。白は『The Beginning』で巴が着ている着物の色なんですよね。だからそれを着てすべてを剣心にぶつけたいと思いました」と衣装に込められたこだわりを明かした。

佐藤の自分しか知らない一面について聞かれた蒼井は「パート1の時に、私が誕生日だということで、京都の撮影終わりにご飯行きましょうってなったんです。佐藤さんがお店を予約してくれたんですが、タクシーでお店に行ってみたらサイトに載っている住所と電話番号が間違っていてお寺に着いたんです(笑)一生懸命予約してお願いしてくれていたのも祈祷のお願いで(笑)こんなに完璧なのに抜けた一面もあるんだなと思いました」という驚きのエピソードを披露した。

さらに本作の公開を祝って緋村剣心を最も苦しめた敵の1人、『京都大火編/伝説の最期編』の志々雄真実役を演じた藤原竜也からはコメント映像が到着し、「大友監督、佐藤健くん、またまた大変な、本当に苦労したであろう撮影を乗り越えて公開にこぎつけたこと、おめでとうございます。コロナ禍で大変だと思いますが、多くの人にるろうに剣心が届くように祈っております!」という映像が流されると、佐藤は「光栄です。藤原さんとの最後の戦いは忘れられないですね。そんな藤原さんから今日という日を祝って頂いたこと、うれしいです」と感慨深げに語った。

最後に佐藤は「ここ1、2年くらいよく思うのは、やはり人というのは日々の暮らしに光が見出せないと生きていけない生き物なんだなということです。この映画が、皆さまの希望の光となれば幸いです。どうかまたお会いできる日までお元気で、皆さまの心と体の健康と、日々の幸福を願っております」と挨拶した。

映画『るろうに剣心 最終章 The Final』は全国で公開中、映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は2020年6月4日(金)より公開!
監督:大友啓史
出演:佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、蒼井優、伊勢谷友介、土屋太鳳/三浦涼介、音尾琢真、鶴見辰吾、中原丈雄/北村一輝、有村架純、江口洋介
配給:ワーナー・ブラザース映画
©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会