本年度アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート『Quo Vadis, Aida?(原題)』が『アイダよ、何処へ?』の邦題で9月17日(金)に公開されることが決定した。
本作でメガホンをとるのは31歳の時に発表した長編デビュー作『サラエボの花』が2006年ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞し世界に注目されたヤスミラ・ジュバニッチ監督。以降、『サラエボ、希望の街角』などをはじめ、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇、1992年から95年のボスニア紛争の傷跡を描き続けている。本年のベルリン国際映画祭では審査員も務め、ヨーロッパを代表する気鋭の女性監督。最新作の『アイダよ、何処へ?』が、オスカー初ノミネートを果たした。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争末期の1995年7月に起きた戦後最悪のジェノサイド(=集団虐殺)とされる「スレブレニツァの虐殺」で、いったい何が起きたのか―。本作は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ東部のスレブレニツァで、約8000人のイスラム教徒が虐殺された惨劇から25年という節目に、国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが、必死に家族を守ろうとする姿を通して、その真実を描く衝撃のドラマとして作られたジュバニッチ監督の渾身の作品だ。
2020年のヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品、2021年BAFTA英国アカデミー賞監督賞・非英語作品賞にWノミネート、2020年ロッテルダム国際映画祭観客賞受賞、2021年インディペンデント・スピリット・アワード国際映画部門ノミネート、2021年ヨーテボリ映画祭最優秀外国語映画賞受賞の他、国際映画祭・賞レースで多数受賞を重ね、第74回アカデミー賞外国語映画賞受賞作『ノー・マンズ・ランド』(ダニス・タノヴィッチ監督作)以来19年ぶりにボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画として、アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。ヴェネチア国際映画祭では無冠だったがオスカー候補への追い上げで注目されている。辛口映画批評サイトRotten Tomatoesで100%フレッシュの高評価を得ている話題作。
ストーリー
1995年、夏。セルビア人勢力によって占拠されたボスニア・ヘルツェゴヴィナの町、スレブレニツァ。2万5千人もの住人たちが保護を求めて国連基地に集まっていた。国連平和維持軍で通訳として働くアイダは交渉の中で極めて重要な情報を得ることに。セルビア人勢力の動きがエスカレートし基地までも占拠しようとする中、アイダは逃げてきた同胞を、そしてその中にいる夫と息子たちを守ることができるのだろうか―。
映画『アイダよ、何処へ?』は2021年9月17日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
出演:ヤスナ・ジュリチッチ、イズディン・バイロヴィッチ
配給:アルバトロス・フィルム
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