映画『キャラクター』の完成報告会が4月27日(火)に都内で行われ、菅田将暉、Fukase(SEKAI NO OWARI)、高畑充希、中村獅童、小栗旬、永井聡監督、原案・脚本を務めた長崎尚志が登壇した。

浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて練り上げた企画が実写映画としてベールを脱ぐ。スケッチに向かった先で、一家殺人現場に遭遇し犯人を目撃してしまう主人公・山城圭吾を菅田将暉、山城と出会い運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角を、本作が俳優デビューとなるSEKAI NO OWARIのボーカル・Fukaseが演じる。『世界から猫が消えたなら』(2016)、『帝一の國』(2017)、『恋は雨上がりのように』(2018)など、作品ごとに新しい映像世界を作り上げてきた永井聡が監督を務める。

冒頭の挨拶で「撮影が始まったら、キャストのみなさん、スタッフのみなさん、いろんな方にやりやすいように気を遣っていただいて優しくしていただいて完成するに至りました。ありがとうございました」と感謝の気持ちを語ったFukase。

そんなFukaseとの共演に「丁寧に考えているんだなというのが新鮮でした」と振り返る菅田は「(Fukaseの役が)殺人鬼ということもあって、包丁売り場に行ってセリフの練習したって」と明かすと、Fukaseは「そういう練習もした(笑)警備員に見つかったら、“セリフの練習してました”って言わなきゃいけないから・・・」と驚きのエピソードを明かし、会場を沸かせた。

初の演技に取り組むFukaseは、初めてのことが多く悩む場面も多かったようで「本読みの時に、身体が震えちゃって、それを隠すために『この部屋寒くないですか?』って言ったら誰にもきいてもらえなくて(笑)震えたまま本読みしてました」と告白。それに菅田は「そんなに緊張してる感じには見えなかったです」と振り返り、「その挙動も役作りの一環に見えたし、役の不気味さをプレイでやってるのかなと思いました」とコメントすると、Fukaseは「そんなに不気味でした?震えてただけです(笑)」と明かし、笑いに包まれた。

さらに、撮影現場では「一番の不安は菅田くんに話しかけていいのか分からなくて」と明かすFukaseは「カメラが回っていないところで、どうでもいい話を振ったら『僕たちそういう間柄の役じゃないですよね?』とか言われたら立ち直れない」と悩んだそうで、現場にいたスタッフにアドバイスをもらい、無事話しかけることができ、「今回の撮影で重大なミッションだったので、なんとか乗り越えました」と語った。菅田は「最初から拒否していたわけではないです(笑)」と笑顔で返した。

また、Fukaseは菅田の演技を見ていくうちに「カメラが回ってからシーンが始まるまでの間に菅田くんの呼吸が変わるのに気付いた」と明かし、これを自身の音楽活動でTV番組に出演する際にも取り入れたら評判がよかったことを明かすと、菅田は「Fukaseさんは感受性が豊かすぎるから褒めてくださる」と照れ笑いを浮かべた。

そんなチームワークの良さをうかがわせる2人と現場をともにした高畑は「みなさん仲がいいからいつも雑談していて楽しい現場だと思いました」と明かした。また高畑は「体験したことがないほどの血糊に興奮して、血だらけでしりとりしていました」と振り返り、菅田も「血まみれだからあまり動けないんです」と身動きが取れない状態で、Fukaseも交えて3人でしりとりを楽しんだことを明かした。

最後に菅田は「キャラクターという個性であったり、その人の生きざまがテーマにあると思います。いろんな人と出会ったり、守るものだったり、人生の選択をしていく話です。サプライズのある豪華な演出もあって、最後まで飽きずに楽しめる映画です」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

映画『キャラクター』は2021年6月11日(金)より公開!
監督:永井聡
出演:菅田将暉、Fukase(SEKAI NO OWARI)、高畑充希、中村獅童、小栗旬
配給:東宝
©2021映画「キャラクター」製作委員会