映画『ゾッキ』『裏ゾッキ』の同時上映登壇イベント「秘密の集会 今こそ愛だ」が5月14日(金)にアップリンク渋谷で行われ、『ゾッキ』監督の竹中直人、原作者の大橋裕之、『裏ゾッキ』監督の篠原利恵が登壇、さらに『ゾッキ』監督の一人である齊藤工がClubhouseからサプライズで参加した。
竹中直人・山田孝之・斎藤工の3人がメガホンをとり、漫画家・大橋裕之の短編集を実写化した異色の映画『ゾッキ』。その裏側を追い続けた長編ドキュメンタリー映画『裏ゾッキ』。5月14日(金)の『裏ゾッキ』公開を記念して、5月20日(木)で閉館するアップリンク渋谷で行われた両作品の上映イベント。
竹中から「工、元気?」と声をかけられた齊藤は「なんとか生きています!快便が出ました!」と返し、竹中は「自分で酵素を作っているからね。腸活をしているんだよね」と説明。プライベートでもアップリンクを訪れるという齊藤は、今回の連続上映に「とても相性のいい劇場」と太鼓判で、竹中も「とても相性がいいですね!(齊藤に)お客さんの顔を見せられないのが残念。皆さんの眼差しから熱い情熱が感じられます!」とコメント。
原作となった『ゾッキA』『ゾッキB』と竹中の出会いは2018年で、偶然手に取り一読した瞬間に映画化を希望したというが「山田孝之と齊藤工の顔が浮かんで、音楽もCharaに決めていた」と振り返った。竹中は自身が監督したエピソード『父』について「原作を読んだ瞬間に、絶対に撮りたいと思った。怖いというか、切ないし、ガラスが地面に刺さるシーンとかがとても映像的」と刺激を受けたそうで「監督作としては『R-18文学賞vol.1自縄自爆の私』(2012)以来なので、企画が通って本当に嬉しかった」と喜びを見せた。
映画版での『父』は松井玲奈のスキンヘッド姿が衝撃的だが、原作者の大橋は「あの漫画を描こうと思ったのは『リング』(1998)を観て怖いと思ったから。これより怖いものは何だろう?と考えたときに、スキンヘッドで目を見開いた女性からいきなり長文で話しかけられたら怖いと。そこから物語を広げていきました」と意外過ぎる創作秘話を明かした。
一方で『裏ゾッキ』監督の篠原は、企画がスタートした2020年1月から参加しており、映画のメイキングドキュメンタリーは初めてだが「おもしろそうだと思ったし、『ゾッキ』のロケハン段階から撮影地の蒲郡に行って、カメラを回し始めてからは止まることなく、夢中で目の前で起こったことを撮りまくった」と無我夢中だったと振り返った。
齊藤は『裏ゾッキ』に登場する横田さんという、蒲郡でパン屋を経営する女性がお気に入りのようで「もはや『裏ゾッキ』の主人公はパン屋の横田さん。横田さんの娘さんが歌う歌は、竹原ピストルさんに匹敵するくらいの主題歌。しかも『裏ゾッキ』を観ると、横田さんの髪型の変遷もわかる。ヘアースタイルから乙女心が伝わってくる」とマニアックな見どころを挙げて、会場を笑わせた。
最後に竹中は「まだまだ『ゾッキ』上映は続いていく!」と宣言し、大橋も「皆さんが映画にしてくださらなければ、『ゾッキA』『ゾッキB』は僕が昔描いた単なる変な漫画で終わっていたはず」としみじみと回想し、篠原監督はこの日『裏ゾッキ』が初日を迎えたことに「出来上がったばかりでなんて言っていいのかわからないけれど、本当に今観てもらいたい作品になりました。観客の皆さんそれぞれで感じていただければ嬉しい」と喜びを噛みしめた。
映画『ゾッキ』は全国で公開中!
監督:竹中直人、山田孝之、齊藤工
出演:吉岡里帆、鈴木福、満島真之介、柳ゆり菜、南沙良、安藤政信、ピエール瀧、森優作、九条ジョー(コウテイ)、木竜麻生、倖田來未、竹原ピストル、潤浩、松井玲奈、渡辺佑太朗、石坂浩二(特別出演)/松田龍平/國村隼
配給:イオンエンターテイメント
© 2020「ゾッキ」製作委員会
映画『裏ゾッキ』は全国で公開中!
撮影・編集・監督:篠原利恵
出演:蒲郡市の皆さん、竹中直人、山田孝之、齊藤工
ナレーション:松井玲奈
配給:イオンエンターテイメント
©2020「裏ゾッキ」製作委員会