ジョニー・デップ製作・主演最新作『MINAMATA―ミナマタ―』の場面写真12点が解禁された。

熊本県水俣市のチッソ水俣工場による工業排水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く日本における“四大公害病”のひとつ水俣病。その存在を世界に知らしめたのが、写真家ユージン・スミス氏とアイリーン・美緒子・スミス氏が1975年に発表した写真集「MINAMATA」だ。ジョニー・デップ自身が長年の憧れだったと語るユージン氏。彼の遺作ともなったこの写真集を基に、ジョニー自身の製作・主演で待望の映画化が実現した。共演はビル・ナイ、日本から真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子など実力派キャストが集結。坂本龍一が音楽を手掛けた。

本作のオファーを受ける前からW・ユージン・スミスに憧れを抱いていたジョニーは、本作の主役を引き受けることは「考えるまでもないこと」だったという。加えて日頃から環境問題について確固としたヴィジョンを掲げてきた彼は、「MINAMATAの物語を正しく伝えたい」と切望し、自らプロデューサーにも名乗り出た。スミスに憧れる理由について「スミスは複雑な性格の男で、数々の苦難を経験し重傷を負って孤独だった。また、ユーモアのセンスもある人で、『Wはなんの略ですか?』と聞かれると『ワンダフル』と答えていたそうだ。そんな彼が、自分をかなぐり捨てて水俣に飛び込んだ。それほど心を動かされたんだ」と語る。

本作のテーマの一つ“権力に真実を語る勇気”については「人々の持つ力を絶対的に信じているんだ。組織のリーダーたちや上流階級は、本来ならみんなを助けるべき立場だ。人々は、団結すれば強くなれるといつか気づくと思う。どんな上流階級や億万長者よりも強いのは人々だ。人々には大企業の製品を買わない力や大企業の宣伝文句を聞かない力があるからね。僕が尊敬するのはユージン・スミスのような、反動を恐れることなく闘い続ける人々だよ」と語る。

それを表すように解禁された場面写真では、暗室で真剣な面持ちで現像する姿、部屋で独り考え込む姿、無数の写真の中で物思いに耽る姿、暴行を受け包帯を全身に巻きながらも写真を撮る姿など孤独を抱えながらも、水俣について世界に発信しようとする姿が見て取れる。長年の友人でもあるプロデューサーのサム・サルカールは、デップの役作りについて「私は彼が素晴らしいキャラクターを生み出すのを見てきた。だが、本作での彼はそんな私まですっかり驚かせてくれた。ある時はシンプルに、ある時はユーモアを持って、そしてある時はむき出しの感情を溢れさせた。間違いなくユージンの魂を表現している」と手放しで絶賛する。各国で同じ環境被害に苦しむ多くの人々を照らし出そうと決意したジョニーが「映画の持つ力をフルに活用して、この歴史は語り継がれなければならない」と映画化を熱望し、役者人生をかけて作った衝撃の感動作。

映画『MINAMATA―ミナマタ―』は2021年9月23日(木・祝)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督:アンドリュー・レヴィタス
出演:ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子、キャサリン・ジェンキンス and ビル・ナイ
配給:ロングライド、アルバトロス・フィルム
© 2020 MINAMATA FILM, LLC
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