新感覚アクション・エンターテイメント『フリー・ガイ』で、没入できる世界を描くための〈徹底的なこだわり〉を制作者が明かしている。

何でもありの<ゲームの世界>を舞台に、ライアン・レイノルズがありえないほど“平凡すぎる”新キャラクターに挑む新感覚アクション・エンターテイメント。物語の主人公は平凡で退屈だと感じながら毎日を繰り返す、銀行窓口係の男=ガイ。共演は、新進気鋭のジョディ・カマーをはじめ、『ジョジョ・ラビット』で監督・脚本・出演の三役をこなしたタイカ・ワイティティ、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」スティーブ役のジョー・キーリーなど多彩なキャストが集結。監督を務めるのは、『ナイト・ミュージアム』シリーズや「ストレンジャー・シングス 未知の世界」など、ジャンルを超えて活躍する稀代のヒットメーカー、ショーン・レヴィ。ゲームの世界ならではのダイナミックでユニークなアクションと、次々と想像を裏切るスリル満点のアドベンチャーを盛り上げる。

非現実的な出来事が次々起こる《ゲームの世界》でありながら、そこにリアリティも感じられることで没入しやすく魅力的な世界が構築されている本作。ショーン・レヴィ監督ら制作者が、“非現実的な世界にある現実味”を徹底的に考慮し、細部の描写にまでこだわり抜いていたことを明かした。

強盗・乱闘・不死身…何でもアリなゲームの世界“フリー・シティ”を舞台に、モブキャラのガイが主人公を目指す姿を描く本作。“フリー・シティ”では、「日曜は晴天ですが銃撃に要注意」と現実世界ではあり得ない天気予報が流れていたり、街には建物を爆撃する者や火炎放射器を持つ者がいたりする。何でもアリな世界である一方、ガイをはじめとしたキャラクターたちがそんな世界の中で暮らしていることも違和感なく受け入れられるような、リアリティも兼ね備えた世界としても成立している。

作り上げるうえでのこだわりについて、プロダクション・デザイナーのイーサン・トーマンは「ガイの住まいはどんな見た目なのか?クローゼットは?下着の引き出しは?そもそも下着を着るのか?持っているのか?…など突き詰めて考えた。例えば、カレンダーは彼の部屋にはあるけど、そこに月は書いていない。ノートと鉛筆はあるけど、鉛筆削りはない。彼には鉛筆を削るという概念がないからね。バスルームのシャワーカーテンは、床のシャワータイルと同じ模様で、彼が着るシャツとも同じ模様だ。ゲームのデザインをしていて時間の節約をしようとしたら、その模様をコピーしてクリックしていくだけだと思うからね。そうやって“フリー・シティ”を作っていったんだよ」と、非現実の中にある現実味へのこだわりを解説。

本作ではゲームの世界を中心に描きつつも、現実の世界での物語も同時に展開していく。その2つの世界の描き方の違いについて、監督は「“フリー・シティ”はすべてがクリーンだし、広角や大きなフォーマットのカメラで撮影した。一方の現実世界は、手持ちのカメラで撮影して、少しとっ散らかった雰囲気を出した。現実世界はそんな感じだからね」と撮影手法から変えていたと語る。イーサンも「2つの世界で同じような色合いにはしないと決めた。現実世界にはあるのは、オフィスや公共交通機関であり、人々はあまり人間味がない。色、衣装、素材、ロケ地を使いながら、2つの世界を大きく違うものにしたんだよ」と、現実味のある非現実世界と、本当の現実世界を描き分けたことも明かした。監督らが細部までにこだわり抜いて生み出した、本作の世界は必見だ。

映画『フリー・ガイ』は2021年8月13日(金)より公開!
監督:ショーン・レヴィ
出演:ライアン・レイノルズ、ジョディ・カマー、ジョー・キーリー、タイカ・ワイティティ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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