岡田将生、カンヌ受賞で「本当にうれしくて」西島秀俊に初メール！―『ドライブ・マイ・カー』プレミアイベント

『ドライブ・マイ・カー』のプレミアイベントが8月12日（木）にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、濱口竜介監督が登壇した。

本作は、商業映画デビュー作『寝ても覚めても』がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝いた黒沢清監督『スパイの妻＜劇場版＞』では脚本も担当した濱口竜介監督の最新作。妻を失い、喪失感のなかで生きる舞台俳優の家福と、寡黙な専属ドライバーみさき。愛車サーブを通して出会った孤独な2人が、一筋の希望にたどり着くまでを描く心揺さぶる物語。西島秀俊を主演に迎え、三浦透子、岡田将生、霧島れいから実力派俳優陣が集結。

本作は、7月に行われた第74愛カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、日本映画としては初の脚本賞を受賞するなど高く評価されている。この報告を聞いた岡田は「本当にうれしくて、西島さんに初めて連絡しました（笑）」と明かし、これに西島は「メールはお互い教えてたんですけど、『メール来ないな』と思ってたんですけど（笑）“よかったね”っていうやり取りをしました」と笑顔で振り返った。

その西島は「濱口監督がすごい監督だというのは前の作品から感じていましたけど、これからもっともっと世界でたくさんの人たちに認められて、大作を作っていくんだなと。これからすごいことになるんだろうなと思っています」と称賛した。

本作での演技については「村上春樹さんの小説の中では主人公たちが心の中を語るんです。それは読者に伝わっているんですけど、映画の中では心の中は語らない」と原作となった小説との違いを語り、「本読みを重ねたり作業をすることで、そのことを意識しました。丁寧にやらせていただきました」と語った。

また、本作では車中での長回しシーンが印象的だが「忘れられない撮影で、死ぬまで頭の中で残っていくシーンなんだろうなと思っています」と明かした岡田。西島も「本当に今すごいことが起きているということは感じました。僕が今まで出た映画の中でも、岡田くんのあの演技派ベストの演技のひとつだと思っています。凄まじい演技を目の前で見てたというのがあります」と称賛、さらにそのシーンで共演している三浦も「作品を通して、お芝居を音だけで聞く、感じることが多くて。会話にはかかわっているわけではないけど空間づくりには参加しているような、私が手を動かすだけで、身体を動かすだけで、何か変えてしまうんじゃないかという感覚がありました」と現場の空気感を語った。

イベントでは、15日（日）に32歳の誕生日を迎える岡田にサプライズでフラワーケーキが贈られ、これに岡田は「そっか、誕生日だ！秘密だったんですね、よく見るやつだ（笑）」と笑みを浮かべ、西島からはこれからもっとすごい俳優さんになっていくと思うので、これを超える演技をどんどんやって、僕はスクリーンやテレビで見ていきたいと思います、一ファンとして応援しています」とコメントした。

また、これを受けて岡田は「僕もすごいことが起きてるんだなと自分自身で自分自身も感じながら撮影をしていたので超えるお芝居をこの一年で…死ぬまで西島さんに見せようと思います」と答えた。

【写真・文／編集部】