“パントマイムの神様”マルセル・マルソーの実体験に基づく感動作『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』の本編映像が解禁された。
2007年に84歳で亡くなるまで、世界中の俳優やミュージシャン、ダンサーたちに影響を与えたマルセル・マルソー。第二次大戦中にナチと協力関係にあったフランス政権に立ち向かうべく、レジスタンス運動に身を投じていたこれまで語られてこなかった彼の実体験を明らかにした本作。マルセルを演じるのはジェシー・アイゼンバーグ。自身もユダヤ人で母親がプロの道化師だったという生い立ちを活かし、人間味豊かな魅力的な人物に変わっていく姿を生き生きと演じている。マルセルが恋心を抱くエマにはクレマンス・ポエジー。当時、“リヨンの虐殺者”と恐れられたナチのクラウス・バルビー親衛隊中尉にはマティアス・シュヴァイクホファー。また4度アカデミー賞にノミネートされた名優エド・ハリスが、アメリカ陸軍大将ジョージ・S・パットン役で出演。
今回解禁された本編映像は、手に汗握るサスペンスフルな奪還シーン。大道芸人や露天商、そして武器を携えたナチの兵士に扮したエキストラを大量投入した広場を舞台に、ファイヤーあり、脱走劇あり、『ワイルド・スピード』顔負けのカースタントありの、アドレナリン大量放出アクション活劇が展開される。短いシークエンスながらも静と動の転換でスリリングかつリズミカルに魅せるジョナタン・ヤクボウィッツ監督の卓越した演出術にも注目だ。
1942年11月18日―ユダヤ人狩りに加担するフランスのヴィシー政権に憤り、レジスタンス活動への参画を決めたマルセル(ジェシー・アイゼンバーグ)は、仲間たちとともに活動の拠点リヨンに降り立つ。しかし仲間であり兄でもあるアラン(フェリックス・モアティ)が屈強なナチの兵士に連行され、護送車に押し込まれてしまう。街の中心にある広場ではナチの兵士たちが目を光らせる。助けに行きたいが、アランを救出することでレジスタンスのメンバーが一網打尽という最悪のシナリオも考えられる。しかしアランはマルセルにとってたった一人の大切な兄。
護送車には次々と押し込まれる罪なき人々。緊迫した状況とは裏腹に、広場は露天商や大道芸人たちでにぎにぎしい。どうしたら兄を救えるか――。周囲の喧騒をよそに、ある考えがひらめいたマルセルは、すぐさま広場のにぎやかな雑踏の中に身を投じ、大道芸人の小道具であるアルコール入りのビンと松明をくすね、アランが捕らえられた護送車まで一直線。警備中のナチの兵士の目前で立ち止まると、なんと口に含んだアルコールに火をつけて、ナチの兵士に吹きかけた。
にぎやかだった広場は一転、蜘蛛の子を散らしたかのようなパニックに。すぐさま護送車から飛び出してくるアランとともに、マルセルは仲間のエマ(クレマンス・ポエジー)たちが乗る車を目指して広場を駆け抜ける。追いかけ立ちはだかる兵士を渾身の力で殴り飛ばすアラン。命からがら疾走するマルセルたちの姿を、車中のエマもしっかりと捉えた。この白昼の奪還劇の結末はいかに―。
本編映像
映画『沈黙のレジスタンス』は2021年8月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開!
監督・脚本・製作:ジョナタン・ヤクボウィッツ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クレマンス・ポエジー、マティアス・シュヴァイクホファー、フェリックス・モアティ、ゲーザ・ルーリグ、カール・マルコヴィクス、ヴィカ・ケレケシュ、ベラ・ラムジー、エド・ハリス、エドガー・ラミレス
配給:キノフィルムズ
©2019 Resistance Pictures Limited.