サンダンス映画祭でドキュメンタリー部門審査員大賞と観客賞をW受賞した映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』の特別映像が解禁された。

1969年、あのウッドストックと同じ夏にNYで30万人を集めたもう一つの大規模フェスがあった。若きスティーヴィー・ワンダーやB.B.キング、当時人気絶頂のスライ&ザ・ファミリー・ストーンなど、全米ヒットチャートを席巻していたブラック・ミュージックのスターが集結した幻の音楽フェス“ハーレム・カルチュラル・フェスティバル”。しかし、その存在は50年間封印されていた…いまこの瞬間まで。このフェスティバルの全貌をドキュメンタリー映画として蘇らせたのはアミール“クエストラブ”トンプソン。貴重な記録映像を見事に織り込み、誇りと希望に満ち溢れたメッセージを投げかけ、音楽が人々の心を動かし、一つにした様子を歴史に刻みこむ。

今回解禁された特別映像では、監督のクエストラブが本作製作の経緯や当時の時代背景について明かしている。クエストラブ自身、この映像の存在を知ったときは「驚いたね」と明かすほど、歴史から抹消されていたハーレム・カルチュラル・フェスティバル。この幻のフェスを記録した47巻にも及ぶ膨大な量の映像は50年の時を超え、クエストラブの手によってフィルムの1コマ1コマが修復された。「蘇った映像は正直、完璧に近かった」とクエストラブが認めるほど鮮やかに生まれ変わった映像とサウンドは、観るものを驚かせ、1969年当時のフェス会場へと誘ってくれる。

さらに、本映像では実際にフェスに参加していた当事者の証言も映し出されている。「クレイジーな時代だった。心に寄り添うものが必要だった。音楽がね」と印象的なセリフを残しているのは、フェスティバス参加者のバーバラ・ブラント=アコスタ。映像内でも明かされる通り、激動の時代だった1969年当時を生きる彼らにとって、いかにこのフェスが救いであったかがうかがえる貴重なものとなっている。

当時、わずか4歳でフェスに参加していたムサ・ジャクソンは、幼い頃の記憶を振り返り、フェスについてを「コンクリートの地面から生えた1本のバラ」と表現。子供ながらに、このフェスが意味する希望や喜び、そして本当の自由を感じ取っていたことがうかがえる。それを証明するかのように、会場に詰めかけた人々は全員が笑顔で“今”を楽しみ、喜びを爆発させているようだ。

クエストラブは映像内で、このフェスを行った事で最終的に伝わっていったメッセージを「“黒は美しい”ということ」と明かしている。Black Lives Matterをはじめ、2021年の今も続く社会情勢に強くメッセージを訴えかけながらも、厳しい現状を嘆くだけではなく、それを上回るエネルギーとパワーに溢れ、前を向く勇気をもらえる作品となっている。

特別映像

映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』は2021年8月27日(金)より全国で公開!
監督:アミール・“クエストラブ”・トンプソン
出演:スティーヴィー・ワンダー、B.B.キング、ザ・フィフス・ディメンション、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクソン、ハービー・マン、デヴィッド・ラフィン、グラディス・ナイト・アンド・ザ・ピップス、スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン、モンゴ・サンタマリア、ソニー・シャーロック、アビー・リンカーン、マックス・ローチ、ヒュー・マセケラ、ニーナ・シモン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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