実在する映画館を舞台に様々な人間模様が描かれる心温まるヒューマンドラマ『浜の朝日の嘘つきどもと』の本編映像が解禁された。
震災後の福島・南相馬に実在する映画館「朝日座」を舞台に、東京の映画配給会社に勤めていた福島県出身26歳の茂木莉子(本名:浜野あさひ)が、病に倒れた敬愛する恩師との約束を守るため閉館寸前の映画館の再建に向け奔走する本作。オリジナル脚本を執筆したタナダユキ監督が自らメガホンをとる。主人公・茂木莉子役には高畑充希。「朝日座」の支配人・森田保造役には落語家・柳家喬太郎。莉子の高校時代の恩師・田中茉莉子役には大久保佳代子。映画のアフターストーリーを描いたドラマが福島中央テレビ開局50周年記念作品として昨年10月30日に放送された。
今回解禁された本編映像は、茉莉子先生(大久保佳代子)が放課後、高校の視聴覚室で元気のない様子の浜野あさひ(高畑充希)にこっそりお気に入りの映画を見せた後、おもむろにフィルムの説明を始めるカットから始まる。夕暮れが差し込む視聴覚室と、茉莉子先生の優しい語り口、頭上のポップなイラストによって柔らかい雰囲気で進むシーンだ。
このシーンで茉莉子先生はあさひにフィルムの投影方法を説明し、「人の目って残像現象」「要するに半分は暗闇を観てるってこと」と話す。「半分暗闇みながら、感動したり笑ったり」「だから映画好きって根暗が多いのかもね、でもなんかいいよね」と笑う茉莉子先生を見つめ、何かを感じ取った風に「面白い」と呟くあさひだったが、ここから映画の魅力に気づき、のちに朝日座再建に乗り出すことになる。
大久保はこのシーンで長台詞に挑戦。慣れない女優業ということもあり、完成報告イベントでは「セリフすべてを覚えなくてもいいパターンもあるのかな?と思って、先輩(高畑)にコソッと聞きました」と話した。その質問に対して高畑は「最悪カンペを近くに置いて読んじゃえば?」と助言したそう。注目の長台詞シーンだが、そんな不安を感じさせない、魅力溢れるシーンとなった。
本編映像
映画『浜の朝日の嘘つきどもと』は2021年9月10日(金)より全国で公開!
脚本・監督:タナダユキ
出演:高畑充希/柳家喬太郎、大久保佳代子/甲本雅裕、佐野弘樹、神尾佑、竹原ピストル/光石研/吉行和子
配給:ポニーキャニオン
©2021 映画『浜の朝日の嘘つきどもと』製作委員会