佐藤泰志原作、斎藤久志監督『草の響き』の予告編とメインビジュアルが解禁された。
心に失調をきたし、妻と2人で故郷函館へ戻ってきた和雄。病院の精神科を訪れた彼は、医師に勧められるまま、治療のため街を走り始める。雨の日も、真夏の日も、ひたすら同じ道を走り、記録をつける。そのくりかえしのなかで、和雄は平穏を見出していく。そんな中、路上で出会った若者たちとふしぎな交流を持ち始めるが…。心を病み、ランニングに没頭する和雄役を東出昌大。慣れない土地で不安に苛まれながらも夫を理解しようと努める妻・純子役を奈緒が演じる。
この度、解禁された予告編は、ビジュアルと同じく、うずくまる和雄のシーンから幕を開ける。どこにも行くことができずに悲痛な表情の和雄だが、室井滋演じる精神科の医師に勧められて、治療のため街を走り始める。朝も夜もとにかく走り続けるカットが続くなか、「狂ったように走ってるんだから」という純子に対して「狂わないように走ってるんだよ」と告げるセリフが印象的だ。また、和雄と純子、そして大東駿介演じる友人の研二が、ベランダで空を見上げる場面では、産まれてくる子どもの為の洋服が干されているのが分かる。
続けて「自分の子どもには、僕みたいになって欲しくない」という和雄の辛い独白。そして和雄をじっと見つめる純子と、それを苦しそうに見つめ返す和雄のクローズアップが続く。そしてラストには、和雄が服を脱ぎ捨て、フェンスを軽々と超え、裸足で草に上に降り立つ足のアップで予告編は終わっている。「良くなりたい」と願いひたすらに走り続ける和雄、子どもを宿し和雄の回復を待つ純子が、果たしてどのような結末を迎えるのか―。
予告編
映画『草の響き』は2021年10月8日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国で順次公開!
監督:斎藤久志
出演:東出昌大、奈緒、大東駿介、Kaya、林裕太、三根有葵、利重剛、クノ真季子/室井滋
配給:コピアポア・フィルム、函館シネマアイリス
© HAKODATE CINEMA IRIS