『護られなかった者たちへ』の大ヒット御礼舞台挨拶が10月7日(木)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、佐藤健、清原果耶、瀬々敬久監督が登壇した。

作家・中山七里の傑作小説を映画化した本作。全身を縛られたまま“餓死”させられるという、異様な手口の連続殺人事件が発生。捜査線上に浮かび上がったのは、過去に起こした事件で服役し、出所したばかりの利根。刑事の笘篠は利根を追い詰めるが、決定的な証拠がつかめないまま第三の事件が起きようとしていた―。なぜ、被害者はこのような無残な殺され方をしたのか?利根の過去に何があったのか?さまざまな想いが交錯する中、やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃の真実が明らかになっていく―。主人公・利根役に佐藤健、彼を追う刑事・笘篠役を阿部寛が演じるほか、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆、林遣都ら豪華演技派キャストが集結。

「僕の大好きな映画館です」と笑顔で挨拶した佐藤に続き、緊急事態宣言が解除され、座席の間隔を空けずに100%となった会場を見渡し、「こんなに…いっぱい…お客様が来てくださる映画館が久しぶりなので緊張してしまって」と緊張した様子をうかがわせた清原。

完成披露舞台挨拶や先日の初日舞台挨拶でもあいにくの悪天候となった本作の舞台挨拶だが、この日は日中は晴れていたものの舞台挨拶が始まる直前にポツリ。まさかの雨天がMCから告げられると佐藤は「あえて触れなかったの(笑)なんでバラすの(笑)」と笑いを誘った。

本作で初共演となった佐藤と清原だが、清原の現場での佇まいが気になった様子の佐藤は「堂々としている。主演作品を10本以上やっているという貫禄を持っていらっしゃった」と明かし、さらに「監督に意見をするときもまったく物おじしない、自分の演技の芯を持っている。10代というのが信じられない」と驚きを隠せない様子。これに清原は「ずっと緊張してるんです。動かないくらい緊張しているのが堂々としている風に見えてしまっているだけ(笑)」と冗談めかして答えた。

イベントでは会場の観客から事前に寄せられた質問に答えるコーナーが用意され、“(佐藤が)髭を生やしているスタイルはありですか?”という質問に清原は「ありだと思います」と答え、佐藤自身は「今までやってた役と変わると安心できるというのはあるんです。髭とか髪型とか変えたくなるんです」と答えた。

また、周囲からの反響を聞かれると佐藤は「母親は2回か3回か見てくれたらしくて、“また見たい”と言ってくれています」と親からの反響もよかったようで、さらに「うちの母親はみなさまの感想も血眼になって見ている。みなさまからの感想も“いいことばかり書いてあって嬉しいね”って」と喜んでいることを明かした。

最後に佐藤は「自分一人で抱えきれない感情やモヤモヤだったり、叫びたがったり伝えたいけど言えないことがあると思うんです。僕は芝居で怒鳴ったり叫んだりするのは好んでしないんですけど、今回の作品ではみなさんのそういった思いを背負ったつもりで思い切り叫ばさせていただきました。今の苦しい世の中に生きるすべてのみなさまにこの映画をお届けしたいと思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

映画『護られなかった者たちへ』は全国で公開中!
監督:瀬々敬久
出演:佐藤健、阿部寛、清原果耶、倍賞美津子、吉岡秀隆、林遣都、永山瑛太、緒形直人
配給:松竹
©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会