激しい対決の果てに現れた驚愕の真実とは―『モーリタニアン 黒塗りの記録』の本編映像が解禁された。
2005年、弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)はアフリカのモーリタニア出身、モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。9.11の首謀者の1人として拘束されたが、裁判は一度も開かれていない。キューバのグアンタナモ収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていた。ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、愕然とする供述が記されていた──。
今回解禁された本編映像は、モハメドゥ(タハール・ラヒム)の起訴に燃える米軍中佐スチュアート(ベネディクト・カンバーバッチ)が、訓練生時代の同期でモハメドゥを取り調べたことのあるニール・バックランド(ザッカリー・リーヴァイ)とビリヤードに興じるシーン。一見すると友人との憩いの時間のようにも思えるが、スチュアートはモハメドゥに関する情報を入手しようとさりげなくニールに探りを入れる。何故ならばグアナンタナモ収容所での情報は不可解なことに機密扱いとなっており、米政府側であるはずのスチュアートにも詳細がなかなか明らかにされないからだ。
焦りの色を見せるスチュアートにニールは「MFR」なるものの存在を明かす。MFRとは記録用覚書のことで、尋問方法から証言内容まですべてが記されている重要書類なのだという。それこそがモハメドゥを起訴する際の大きなヒントになると直感したスチュアートはMFRの入手方法を尋ねるが、ニールはすぐさまこう告げる。「渡すとなるとスパイ法違反になる」と…。スチュアートはモハメドゥ極刑を望む米政府からの依頼で起訴への準備を進めている。それなのになぜ米政府は曖昧な情報しか流さないのか!?そこには世界を震撼させる不都合な真実が隠されていた。
ニールを演じるのは、DCコミックス原作の映画『シャザム!』でスーパーヒーローのシャザムに扮したザッカリー・リーヴァイ。かたやカンバーバッチは、マーベル・コミックス原作の映画『ドクター・ストレンジ』の主人公ドクター・ストレンジとしてお馴染みだ。そんな二大コミックスの二大ヒーローの貴重な2ショットを祝福するかのように、映像の冒頭ショットには、『シャザム!』内で重要なアイテムとなる“マジック8ボール”を彷彿とさせる8の数字が書かれたビリヤードボールがチラリとカメオ出演している。
社会派映画ながらも、アメコミファンをクスッとさせる粋な演出が盛り込まれた『モーリタニアン 黒塗りの記録』。ヒーローコスチュームを脱いだ二人のセリフのやり取りと静かなる駆け引きは興味深い。くわえて、アメリカのネイティブな英語を勉強して完璧な発音を習得したカンバーバッチのイントネーションにも注目だ。
本編映像
『モーリタニアン 黒塗りの記録』は2021年10月29日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバーバッチ、タハール・ラヒム、シャイリーン・ウッドリー、ザッカリー・リーヴァイ
配給:キノフィルムズ
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