美しくも残酷なダークファンタジー『ほんとうのピノッキオ』のメイキング写真が解禁された。
100年以上にわたって世界中で読み継がれるイタリアの児童文学「ピノッキオの冒険」。ディズニー・アニメーションで広く親しまれ、ギレルモ・デル・トロ、ロバート・ゼメキスによる新作も製作進行している。しかし、誰もが思い浮かべるのは“嘘をつくと鼻が伸びる”エピソードであり、この主人公の実像を知る人は少ない。無邪気な操り人形に見せかけて、実は行く先々でトラブルを巻き起こす、“悪童”だということを―。そんな原作の世界観をイタリアの名匠マッテオ・ガローネが美しくも残酷に描く。父親ジェペットの家を飛び出し、おとぎの森の奥深くへと誘われたピノッキオが、数々の世にも奇妙な生き物に遭遇しながら、奇想天外な冒険を繰り広げる。
今回解禁されたメイキング写真は、悪童ピノッキオを演じたフェデリコ・エラピと、ジェペット爺さんを演じたロベルト・ベニーニの和気藹々としたオフショット。映画本編では、自分の為を思い忠告をしてくれるコオロギに対し「黙れ」と叫び木のハンマーを顔面に向けて放り投げ、甘い誘いがあると学校を抜け出したり見ず知らずの男の馬車に乗って遊びに行ってしまうピノッキオ。あまりにも自由奔放なやんちゃ坊主だが、「フェデリコ本人はピノッキオと正反対!だから彼をキャスティングしたんだ」とマッテオ・ガローニ監督は言う。
「ピノッキオは努力や義務や責任から逃避するキャラクターだよね。フェデリコ自身はピノッキオを我々が考えていたものとはかけ離れたキャラクターだと解釈していたんだけど、それでいて彼はまだ8歳(撮影当時)の子どもなので、純粋にピノッキオに共感し、その感情を上手く汲み取って演じてくれました」4歳から子役として活躍、映画のセットには常に家庭教師が付き、芝居と共に勉学に励んでいたというフェデリコ・エラピ。その真面目な姿は監督の言う通りピノッキオとは正反対のように見えるが、今回解禁された写真では、撮影中のカメラをのぞき込む様子が捉えられており、好奇心旺盛で可愛らしい姿が見受けられる。
また、ロベルト・ベニーニとの共演に「最高なキャスティング」と語る彼は、ベニーニに対して「彼はすごく優しくて、親切で、ピノッキオみたいに優しい心の持ち主でした。」と撮影を振り返る。今回父親・ジェペット役のベニーニが自分と同じピノッキオ役を演じ、監督も務めた『ピノッキオ』(02)についても「もちろん観ました。ロベルトのピノッキオは、キュートでした」と話している。
一方ベニーニは、撮影中「ベニーニ!」「ベニーニ!」とエラピだけでなく多くの子供たちに囲まれる微笑ましい場面も。そんな彼をガローネ監督は「ベニーニは原作者コッローディと近い場所の出身。ジェペットと同じ田舎生活を送り、自身も子供がいない。役に投影している部分があるのかも」と分析。解禁された写真でも休憩中のエラピに笑顔で話しかけたり、2人で毛布にくるまれてストーブに当たる姿など、本当の親子のような瞬間が収められている。
映画『ほんとうのピノッキオ』は2021年11月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開!
監督・共同脚本:マッテオ・ガローネ
出演:ロベルト・ベニーニ、マリーヌ・ヴァクト、フェデリコ・エラピ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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