マーベル・スタジオが贈る新たな伝説の始まり―『エターナルズ』の撮影で、クロエ・ジャオ監督がサルマ・ハエックに心を救われた“5分間”について明かした。

全世界を席巻し、衝撃と感動を巻き起こした映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』から約2年、世界中の多くのファンが最新作を待ち望む中、2021年、ついにマーベル・スタジオが本格的に再始動。〈アベンジャーズ〉に次ぐ、最強ヒーローチームの活躍を描く映画『エターナルズ』。

〈エターナルズ〉は、7000年もの間あらゆる地球の危機から人類を見守り、文明の進化を陰で支えてきた10人の守護者。それぞれが人智を超える特殊な能力を持っているほか不老の種族となっており、公開前から各キャラクターへの期待が高まっている。

そんな〈エターナルズ〉において精神面の支えとなる支柱的な存在であり、リーダーとしてチームを癒す能力を持っているエイジャック役を、メキシコ出身の女優サルマ・ハエックが演じている。実はサルマは、役だけでなくサルマ自身も周囲を癒す人柄の持ち主であり、本作の監督を務めたクロエ・ジャオは撮影中のトラブルで困っている際に、サルマが側に座って音楽を聞かせてくれた5分間に心を救われたことを明かした。

本作ではなるべくグリーンバックを使用せずに、実際に現場に足を運ぶロケーション撮影にこだわって撮影したアカデミー監督のクロエ・ジャオ。2019年の秋、イギリスの森の中で撮影をしている際に、小雨が降ってきて機材トラブルが発生し、寒い夜の中撮影をいつ再開できるかわからない状況があったことをクロエは語った。クロエは現場にいたキャストに、技術的な問題を解決している間はトレーラーに戻るよう伝えたが、エイジャック役のサルマは撮影現場に残ったという。

クロエはその時のことについて「彼女は私がパニックになっている姿を見て、一緒にいようと言ってくれました。彼女は私をそばに座らせ、膝の上に頭を乗せて、イヤホンを私の耳に当てたのです。何か心を落ち着かせるような音楽が流れていました。周りが慌ただしい中、私たちはただ静かに座っていました。それは、私にとって本当に必要な5分間でした」と、現場でのサルマの行動によって心が癒されたことを明かした。さらにその際に「エイジャックがエターナルズの誰かが困っている姿を見たら、彼女のヒーリングパワーを使ってこうするんだろうな、と思ったのを覚えています」とサルマと、サルマが演じるエイジャックの姿を重ねたことを語った。

サルマはこれまで『スパイ・キッズ3-D:ゲーム・オーバー』(2003)や、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『フリーダ』(2002)などの人気作で活躍する女優。女優以外にも自身の映画プロダクション“Ventanarosa”を設立しプロデュース業もこなすほか、プライベートでは14歳の娘を持つ母であり、仕事でも家庭でもリーダー的な存在であることが多い。そんなサルマは本作で“リーダー”を演じるうえでその役割について「どんなリーダーも癒す力を持っているべきだし、社会や自分の周りの人たちを癒したいからリーダーになるべきだと思う。人々を気に掛けないといけないの。自分の人々や自分の使命に敬意を払うべきなの」と、自身の思うリーダー像に“癒し”や“気に掛けること”が基づいているということを明かした。

こうした考えを持つサルマだからこそ、撮影現場でも周囲を癒す行動につながったのだ。一人の人間としても、そして劇中のキャラクターとしても〈癒し〉を与えるサルマが、本作でどのようなキャラクターとして描かれているのか、期待が高まるばかりだ。

サルマ演じるエイジャックがまとめるエターナルズのメンバーには、『クレイジー・リッチ!』(2018)のジェンマ・チャン演じる“セルシ”や「ゲーム・オブ・スローンズ」のリチャード・マッデンが演じる“イカリス”、さらに『マレフィセント』(2014)のアンジェリーナ・ジョリー演じる“セナ”など、豪華キャストが演じる個性的なキャラクターが集結している。全世界を興奮と感動に包んできた〈アベンジャーズ〉に次ぐ新たなヒーロー〈エターナルズ〉が描かれる本作にて、サルマ・ハエック演じる“エイジャック”の魅力にも注目だ。

『エターナルズ』は全国で公開中!
監督:クロエ・ジャオ
出演:ジェンマ・チャン、リチャード・マッデン、アンジェリーナ・ジョリー、サルマ・ハエック、マ・ドンソク、キット・ハリントン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©Marvel Studios 2021