『彼女が好きなものは』の先行上映イベントが11月26日(金)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、神尾楓珠、山田杏奈、今井翼、草野翔吾監督が登壇した。

ゲイであることを隠して⽇々を過ごす男⼦⾼校⽣・安藤純と、BL好きを隠しているクラスメイトの⼥⼦・三浦紗枝が、書店で鉢合わせたことから急接近。やがて紗枝から好きだと告⽩された純はある想いを秘め付き合うことに―。主人公の安藤純を演じるのは神尾楓珠。純に恋をする女子高校生の三浦紗枝役は山田杏奈。純の幼馴染みの高岡亮平役に前田旺志郎、クラスのリーダー的存在の小野雄介役に三浦獠太、紗枝の親友の今宮くるみ役を池田朱那、純の恋人・誠役を今井翼が演じる。

撮影では「日常的なシーンのほうが難しかった」と振り返る神尾は「クラスメイトとのシーンとか、隠しながらでも見ている人には引っかかりを作らなければいけない」とその難しさを語った。山田は“体育館でのシーン”について「撮影の何日も前から、“撮影の日が来ちゃう”っていうプレッシャーもあった」と緊張していた様子だったが、草野監督は「ウソがないようにやってください、とお伝えした」と山田自身に任せていたことを明かした。

また、撮影中のエピソードとして「今でも泣きそう」という神尾は「ラムネを(今井が演じる)誠さんに開けてもらうんです。こぼれる予定がなくて、いざ開けたらこぼれちゃって、それを今井さんが芝居でカバーしてくれたんです。あれを見た時に泣きそうになっちゃって。誠さんのやさしさが出てるなと」と振り返り、これに草野監督も「(2人が過ごす)時間が見えた気がして…いいよね」と共感した。

さらに草野監督は「あのハンカチ、衣装じゃない?」と問いかけると、今井は「合間の汗拭き用に入れてたものを瞬時に使ったと思う。切ない芝居だったので、きっと僕も自然とそういう風になったと思う。撮影を重ねる中でのコミュニケーションが、そういうところに自然に出ることができたと思います」と神尾との積み重ねてきた演技の結果がこのシーンを生んだことを明かした。

【写真・文/編集部】

『彼女が好きなものは』は2021年12月3日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開!
監督・脚本:草野翔吾
主演:神尾楓珠、山田杏奈、前田旺志郎、三浦?太、池田朱那、渡辺大知、三浦透子/磯村勇斗、山口紗弥加/今井翼 
配給:バンダイナムコアーツ、アニモプロデュース
©2021「彼女が好きなものは」製作委員会