『スパゲティコード・ラブ』の公開記念舞台挨拶が11月27日(土)にシネクイントで行われ、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、青木柚、土村芳、丸山健志監督が登壇した。
本作は、フードデリバリー配達員、シンガーソングライター、広告クリエイター、カメラマン……東京でもがく13人の若者たちの日常を追った群像劇。「スパゲティコード」(解読困難なほど複雑に絡み合ったプログラミングコードの意)のようにこんがらがった彼らのドラマは複雑に絡み合い、やがて思いもよらぬエンディングへと辿り着く――。倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、青木柚、ゆりやんレトリィバァ、土村芳らフレッシュで多彩なキャストを通じて映し出されるのは、まるで私たちの鏡像。観る者は、それぞれの苦悩を抱えながら、愛を模索し必死に生きる13人の誰かに感情移入し、物語を体験する。誰かと繋がりたくて、夢を諦められなくて、この街のどこかに居場所を探している。エモーショナルな映像×リアルな心情が観る者の共感を増幅する共感度最高の最新鋭映画が誕生した。
11月26日(金)より公開された本作について三浦は「こだわられた画作りと、なまっぽさ、リアリティを感じるセリフがあって、その緩急がすごい。観る人の心を動かす作品だと思います」、清水は「ストーリーの面白さはもちろん、丸山監督ならではの撮影で、普段見ることがない角度で撮られた自分の画があったりして、新鮮な気持ちで観ることができました。登場人物が切り替わるギミックなど、映像技術にも注目していただきたいです」とそれぞれ注目ポイントを挙げた。
また、土村は「観終わった後に映画の登場人物たちのように、明日も大丈夫だと思えるのが魅力的」、八木は「先入観を持たずにまっさらな状態で観てもらってもお楽しみいただけます」、青木は「13人の群像劇だけれど、それぞれに個性がある。一人ひとりがもがく姿が、僕たちの生きる現実と地続きで描かれている点がすごく好きです」と語った。
13人の登場人物をテンポよく捌く映像も見どころだが、丸山監督は「13人のキャストたちの均等なバランスを意識しました。13人の悩みは本質的に似ているところがあり、いくつかの部分で繋がりを感じさせるような編集を意識した」と演出意図を説明、既にSNSに投稿されている感想を見て監督は「『おしゃれだけじゃなく、心を抉られる内容だった』という感想を頂き、本当に嬉しいです。もがきながら生きる若者を描きましたが、そのもがきも肯定して、観る人の背中を押すきっかけになれたらと思います」とも語った。
この日は登場人物13人のうち5人が登壇。しかし映画の内容が登場人物それぞれのエピソードで繋ぐ群像劇ゆえに、三浦は「撮影でお会いした人が少なく、この舞台挨拶で初めましての方が多い。楽屋では『別の作品で共演しましたよね』という話題で会話を繋ぎました」と珍しい状況に微笑。そんな三浦との共演に清水は「久々の共演でしたが、距離感を感じさせないリラックスした関係性で撮影に臨めました。先輩の胸を借りる思いでした」と感謝した。
八木は役柄を振り返り「感情の起伏の激しい女の子で、机に飛び乗るシーンは印象的。普段そんなことをすることはないので、楽しみながらやりました」と嬉しそう。青木は梅雨明けの屋上での撮影を回想し「屋上なので日差しから守ってくれるものが何もない。それに加えて室外機の空気も熱くて、『暑い!暑い!』と言いながらやりました」と真夏ならでは撮影の苦労を伺わせた。
最後に丸山監督は「撮影時に苦労はなく、スムーズ過ぎたくらい。キャスティングの段階で安心できました」と俳優陣に全幅の信頼を寄せて「作品を観終わった後に歩く渋谷の景色が少しでも彩られていたら嬉しい。映画のマジックで日常が彩ることができたら」とメッセージを送った。
【提供写真】
『スパゲティコード・ラブ』は全国で公開中!
監督:丸山健志
出演:倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子/古畑新之、青木柚、xiangyu、香川沙耶/上大迫祐希、三谷麟太郎、佐藤睦/ゆりやんレトリィバァ、土村芳
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©『スパゲティコード・ラブ』製作委員会