悩みながら“今”を⽣きる全ての人へ贈る物語『MONSOON/モンスーン』のインタビュー映像が解禁された。

変わり果てた街に馴染めず、どこか旅⾏者のような主人公・キットを演じたのはヘンリー・ゴールディング。イギリス人の父とマレーシア人の母を持つことから、キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。監督・脚本はホン・カウ。カウもまたキット同様に、カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、“ボート難民”として渡英していた過去を持つ。キットのアイデンティティをめぐる旅は、現代ベトナムを映し出した魅力的な風景を通してより深められる。サイゴンには、大量のバイクが道路を行き交い、巨大なビルが立ち並ぶ一方、ハノイは、古い町並みを残す。前者では新世代が活躍し、後者では旧世代が昔ながらの暮らしを営んでいるが、年齢的には新世代に属するキットが⼼安らぐのは後者だ。そこには彼にとって、懐かしい景⾊がまだ息づいている。故郷にいながらも孤独を感じているキットが、過去の⾯影を巡る旅の中で見つけた〈自分〉とは―。

今回、両親の遺灰を埋葬するため30年ぶりに故郷を訪れ、⾃⾝のアイデンティティを探す旅路へと繰り出す主人公キットを演じたヘンリー・ゴールディングが本作への想いを語るインタビュー映像が解禁された。ベトナム戦争の混乱を逃れ家族で“ボート難民”として渡英したキットは、久しぶりに訪れた故郷に馴染むことができず孤独を抱えながら街を彷徨う。そんなキットを演じるにあたっての準備に、ヘンリーは「個人的な感情やアイデンティティの探求が含まれていた」と明かした。

マレーシアとイギリスのどちらの国にいても落ち着くことはなく、常に外国人扱いをされるマレーシアと、周りと同じには⾒えないイギリスの間で苦悩を抱えていた。それゆえにキットが抱えるアイデンティティの苦悩は「⾮常に⾝近なもの」だったという。本作では、感情を押し殺したり平静を装うことに慣れている人々が忘れてしまいがちな”何かを乗り越えるための⼀番⼿っ取り早い⽅法”がキットの旅を通して描かれていく。キットの葛藤する⼼が過去を受け⼊れ、気づきを得る姿を⾒ることができる。

ヘンリーは「それがこの物語の美しさ」だと語った。撮影を⾏なったホーチミン市の印象は「古き⾯⽩い場所」。人やバイクが常に⾏き交う街で、“常に命がけ”で道路を横断していた。街を⽣き⽣きと、ユニークに感じられるリズムの発⾒があったと笑顔で話すヘンリーは、暑いかと思えばモンスーンが吹き荒れる、そんな天候の中でカメラが「雷のような雲が押し寄せてくる美しい映像」を捉えることに成功したと撮影を振り返る。ベトナムのリアルを映像を通して体感することができる本作の魅⼒を様々な視点から語る映像となった。

インタビュー映像

『MONSOON/モンスーン』は2022年1月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開!
監督・脚本:ホン・カウ
出演:ヘンリー・ゴールディング、パーカー・ソーヤーズ、デイビット・トラン、モリー・ハリス
配給:イオンエンターテイメント
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