『前科者』の公開直前舞台挨拶が1月20日(木)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、有村架純、森田剛、磯村勇斗、石橋静河、岸善幸監督が登壇した。
原作は、香川まさひとが、罪を犯した“前科者”たちの更生・社会復帰を目指し、彼/彼女らと向き合い奮闘していく保護司の姿を描いた社会派ヒューマンドラマ。監督は『二重生活』(2016)で初めて映画監督を務め、『あゝ、荒野』(2017)では報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞などで作品賞を受賞した岸善幸。主演を務めるのは有村架純。劇場公開に先駆けて、11月よりWOWOWでドラマを放送・配信。新人保護司の阿川佳代が様々な「前科者」と向き合い成長する様を描く職業ドラマとなっており、映画は佳代が保護司として現在進行形の凶悪犯罪と向き合う社会サスペンスとして制作され、映画版は完全オリジナル作品として描かれる。
完成した作品を見た感想を「みなさんのお芝居が素晴らしくて、実力のある方々に囲まれて参加することができたんだなと嬉しさを噛み締めながら見ました」と振り返った有村。続けて「作品を見て涙が出て…浄化されると言いますか。見終わった後スッキリした」と明かした森田だが、“どこに泣かされた?”という質問には「自分に…ですかね」と答え、笑いを誘った。
本作で初共演となった有村と森田だが、役柄もあり撮影中はあまり話すこともなかったようで「山場を乗り越えて、残り2日で『趣味は何ですか?』から始まり」と明かした有村は「目をしっかり見た時に、瞳の美しさにハッとさせられて」と森田の印象を語った。
また、有村について「座長としてみんながついていきたくなるし、みんなを包み込んでいる感じもある。だけど話すとお茶目だし、本当に素晴らしいリーダーです」と大絶賛の石橋。そんな石橋について有村は「撮影をする中でも石橋さんのことが大好きだなと」と照れ笑いを浮かべ、一方の石橋も「大好きです(笑)」と相思相愛の様子だった。
2017年に放送された連続テレビ小説『ひよっこ』以来の共演となる有村と磯村だが、「久々で照れくささもありながら、お互いいろんな経験をして、いろんなものを見てきた」と語る有村。「この撮影を楽しみにしていました。初日が再会のシーンで、(『ひよっこ』から)4年経って久々のシーンということもあって、感慨深いところもありました」と振り返った磯村は、有村について「何を投げても受け止めてくれるのでお芝居をしていて楽しかったです。人としても、女優としても大きく羽ばたいているんだなと感じました」と語った。
さらに、“勇気づけられたことは?”という質問に「架純ちゃんの存在は大きい」という磯村は「連絡を取り合うことがあるんですけど、最後に『お互いがんばろうね』といつも送ってくれるんです。どん欲に作品を突き詰めようとしている姿が刺激にもなりますし、『がんばろうね』って言われたらそりゃもうがんばらなきゃいけないだろっていう」と有村の俳優としての姿勢に感銘を受けている様子だった。
続けて「僕も磯村さんと同じで『がんばろうね』っていう言葉なんですけど…」という森田は「僕の場合は歯医者さんです。年も同じくらいかな」と明かし、これに笑いが止まらない様子の有村は「それは治療をがんばる…?(笑)」と質問し、「治療をがんばる」と答えた森田は「嫌いじゃないんですけどね、緊張する」と明かした。
最後に森田は「人のぬくもり、優しさを受け取ってもらえたら」、有村は「様々なことを考えさせられる作品になりました。人と人が寄り添うことは、自分にもできる一歩かなと思います。こういった世の中だからこそ、助け合うこと、寄り添うこと、許し合うことが必要になってくるのかなと、この作品でメッセージとして届けることができたら嬉しい」と本作をアピールした。
【写真・文/編集部】
『前科者』は2022年1月28日(金)より公開!
監督・脚本・編集:岸善幸
出演:有村架純、磯村勇斗、若葉竜也、マキタスポーツ、石橋静河、北村有起哉、宇野祥平、リリー・フランキー、木村多江/森田剛
配給:日活、WOWOW
© 2021 香川まさひと・月島冬二・小学館/映画「前科者」製作委員会