『とんび』の完成披露舞台挨拶が2月17日（木）にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、阿部寛、北村匠海、薬師丸ひろ子、杏、安田顕、大島優子、麻生久美子、瀬々敬久監督が登壇した。

幾度途切れても必ず繋がってゆく親子の絆を描く不朽の名作、重松 清著「とんび」初の映画化。監督は多くの深遠な物語をエンターテイメントとして昇華させてきた『64 -ロクヨン-』『糸』などを手掛ける、瀬々敬久。主人公の、破天荒ながら愛すべき父・ヤス役には、『テルマエ・ロマエ』「下町ロケット」などの大ヒット作で、圧巻の表現力と存在感を放つ阿部 寛。ヤスの息子・アキラ役には、若手実力派の中でも突出した才能を発揮する『君の膵臓をたべたい』『東京リベンジャーズ』の北村匠海。新たな“とんびと鷹”で贈る、いつの世も変わることのない親子の不滅の絆を描く“家族の物語” ──。

本作への出演について阿部は「瀬々さんだったらやらせていただきたいと思った」と強い思いを抱いて挑んだ本作。阿部演じるヤスの息子・アキラ役を演じた北村については「とんびが鷹を生んだという…」とタイトルにかけながら表現し、「僕が言ったことをサッとまとめてくれる。父親思いというか、非常に鷹だなと」と称賛した。一方で北村は「阿部さんの胸に飛び込んでいく毎日。父だなと。大きい背中でした」と阿部の現場での佇まいに信頼を寄せている様子だった。

和気あいあいとしたムードで行われた舞台挨拶だったが、“酒場のシーン”の話題になると「安田くんが僕の頭を殴るんですけど、ものすごく痛くて。10テイクくらいあったので役者魂を受け取りました」と明かし、これに安田は「10回も繰り返すと思わなかったんですよ」と苦笑し、「大先輩だし手を抜いたら怒られると思って本気でいかせていただいたんですけど、まさか10回も…」と恐縮しきりだった。

また、同じシーンについて北村は「ヤスがお酒を抜き出すシーンがありまして。“正気か、この人”と思ったんです。阿部さんが度数の高いお酒というか燃料みたいなアルコールを。飛距離もすごいし」と阿部の演技に対する取り組みに驚きを見せていた。

舞台挨拶では、キャストの家族写真とともにエピソードが披露され、釣りに行った際の写真を披露した北村は「父の趣味が釣りだったので、家族で釣りに行くことがすごいあったんです。当時磯遊びが好きで。僕の名前の匠海で海がついてるんですけど、父が釣り好きだったので」と父親の趣味が名前の由来にもなっていることを明かした。

大島は父親とスキューバダイビングをしている写真を披露し、「全部趣味が一緒です。ゴルフやったりハイキングやったり、スキューバダイビングも私が趣味で始めていて一緒にとりにいきたいといって」と仲の良さをうかがわせた。

最後に阿部は「ヤスという男はがむしゃらに子どもを一生懸命愛し、育て、その姿が人の心を打ち、泣けるものになったと思います」と本作をアピールした。

【写真・文／編集部】

『とんび』は2022年4月8日（金）より全国で公開！
監督：瀬々敬久
出演：阿部寛、北村匠海、杏、安田顕、大島優子、濱田岳、宇梶剛士、尾美としのり、吉岡睦雄、宇野祥平、木竜麻生、田中哲司、豊原功補、嶋田久作、村上淳、麿赤兒、麻生久美子／薬師丸ひろ子
配給：KADOKAWA
©2022『とんび』製作委員会