“涙より切ない”ベストセラー恋愛小説を映画化した『余命10年』の監督:藤井道人×音楽:野田洋次郎(RADWIMPS)特別対談映像が解禁された。

2017年の発売以来、切なすぎる小説としてSNS等で反響が広がり続け、現在50万部を突破している「余命10年」(小坂流加著/文芸社文庫NEO刊)を、『新聞記者』、『ヤクザと家族 The Family』の藤井道人監督がメガホンをとり、映画化した本作。脚本は等身大の若者のラブストーリーを描き、多くの大ヒット感動作を世に放ってきた岡田惠和、渡邉真子が担当。数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。彼女は生きることに執着しないよう、恋だけは決してしないと心に決めていた。しかし地元の同窓会で和人と出会い、茉莉の10年は大きく動いていく…。

今回解禁されたのは、監督を務めた藤井道人と、音楽を担当したRADWIMPSの野田洋次郎(Vo,Gt,Pf)による特別対談映像。日本を代表する俳優陣の熱演と、日本アカデミー賞受賞監督による演出もさることながら、本作はRADWIMPSが生み出した音楽も大きな魅力のひとつとなっている。映像では、藤井監督と野田がお互いをリスペクトし、妥協のない楽曲制作の裏側を振り返っており、クランクイン前から主題歌を含む数曲を用意してもらっていたという藤井監督は「みんなあの曲を頼りに『余命10年』を撮り進めていった」と語るようにRADWIMPSの音楽は、キャスト・スタッフ陣にとって心の拠り所のような存在だったことが分かる。

映画に寄り添い、支えとなるような音楽を生み出した野田は「“余命もの”と言われるようなものを作るのは、それだけで覚悟がいると思いますし、観る側にもバイアスやフィルターがかかって観られるものであると思うんです。だけど、それを遥かに飛び越えるくらい、まっすぐさというか、情熱というか、真摯さみたいなものが映像を観た時に、画面から飛び出してくるように感じました。全ての人たちが、そこに嘘なく生きているという姿が画面から滲み出てくる。それだけでものすごく価値があるなと思いました。ずっと残っていくような作品だなと感じましたし、このような作品に、初めて実写映画に音楽をつけられて本当に幸せでした。一生大事にしたいと思える映画です」と作品に込めた想いと感謝を語っている。

そして、主題歌である「うるうびと」についても「和人が持っている悔しさであったり、茉莉がどれだけ生きたかったのか、この世界をどれだけ愛していたのかというのを、映画を観た人たちが音楽を聴いた時に蘇ってくれたらいいなと。ただそこで終わっても欲しくなくて、やっぱり生き続ける僕らが聴き続けてこの世界の色合い、景色が違うものに見えて欲しい。その景色のどこにでも茉莉が生きているような感覚になれたら良いなという想いが強くて、歌詞がどんどん出てきましたね」と振り返り、「閏年という言葉のイメージはあったんです。閏年は、四年に一度しかない稀有な一日。和人にとって茉莉がどれだけ稀有で、一つの人生でたった一人に巡り合える奇跡なのだということをタイトルでも言いたかったので、「うるうびと」という言葉が浮かんだ時にすごくしっくりきました」とタイトルに込められた意味を明かした。

監督:藤井道人×音楽:野田洋次郎(RADWIMPS)特別対談動画

『余命10年』は公開中!
監督:藤井道人
出演:小松菜奈、坂口健太郎、山田裕貴、奈緒、井口理/黒木華、田中哲司、原日出子、リリー・フランキー/松重豊
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2022映画「余命10年」製作委員会