『世の中にたえて桜のなかりせば』の完成披露舞台挨拶が3月10日(木)に丸の内TOEIで行われ、岩本蓮加(乃木坂46)、宝田明、all at once、三宅伸行監督が登壇した。

本作のタイトルである「世の中にたえて桜のなかりせば」とは、桜にまつわる詩からの引用。“桜の季節”と“終活”をテーマに、岩本蓮加と宝田明の【70歳】の年の差コンビが描く心温まるヒューマンドラマが誕生した。W主演を務める岩本蓮加と宝田明が演じるのは、「終活屋」で働き、様々な境遇の人たちの終活を手伝う“終活アドバイザー”。余命幾ばくもない宝田の妻役を吉行和子が演じる。企画立案は宝田企画で、宝田明自らもエグゼクティブプロデューサーを務める。監督は、多くの映画祭で短編映画賞を受賞し、短編作品「サイレン」(2017)が国内外の映画祭で賞に輝くなど気鋭の若手・三宅伸行。主題歌「蒼空」は柔らかで温かみのあるハーモニーを奏でる2人組ボーカルデュオall at onceが担当し、プロデュースを亀田誠治が担当。

劇中衣装に身を包んで登壇した岩本は観客を前に「いよいよ始まるんだなという実感があります」と挨拶し、映画初出演で初主演を果たした本作の撮影を振り返って「ほとんど演技未経験な状態で始まったので、最後まで乗り切ることができるのかなという不安があった」と気持ちを吐露しつつも、「ファンの方や周りのみんなから『楽しみにしてるよ』という声が増えてきてからはワクワクしています」とプレッシャーをもはねのける笑顔を見せた。

また、乃木坂46としての活動ではなく個人としての活動となる映画出演について「一人で外のお仕事をさせていただけるのもなかなかない機会なのでプレッシャーはあったんですけど、乃木坂46という看板を背負って恥のないようにがんばれたと思います」と自信を見せた。

そんな岩本とW主演を務めた宝田は「セットに入って初めに感じたのは『なんて度胸がある子なんだ』と。テストの時も本番でもNGを出したことがない。大女優になる片鱗があると感心して見ていました」と岩本の現場での立ち振る舞いを大絶賛。これに岩本は謙遜しながらも「いつも褒めてくださるので、すごく自信につながります。がんばります」と笑顔を見せた。

また、三宅監督は撮影現場での岩本と宝田について「歳の差って関係ないなと思いました」というほどいい関係性が築けていたようで、岩本は「緊張してガチガチな状態で(宝田に)お会いしたときに、会った瞬間から優しい方だと伝わったし、温かい方だと思いました。場の空気も宝田さんの発言で緊張が解けたので楽しんでできた。いい思い出がたくさんあります」と宝田が作り出す現場の空気感に助けられたことを明かした。

最後に岩本は「ちょっとしたタイミングで自分と向き合うきっかけになったら」と本作をアピールし、宝田は「来年もう一本一緒に仕事をしてみたい」と岩本との再共演を期待させた。

【写真・文/編集部】

『世の中にたえて桜のなかりせば』は2022年4月1日(金)より公開!
監督:三宅伸行
出演:岩本蓮加(乃木坂46)、土居志央梨、郭智博、名村辰、柊瑠美、伊東由美子、徳井優、吉行和子、宝田明
配給:東映ビデオ
©2021『世の中にたえて桜のなかりせば』製作委員会