『ツユクサ』の大ヒット祈願&完成報告イベントが3月14日(月)に東京・赤城神社で行われ、小林聡美、斎藤汰鷹、平山秀幸監督が登壇した。
『かもめ食堂』『めがね』でその自然体な演技に女性たちから絶大な支持を得てきた小林聡美を主演に迎え、『愛を乞うひと』で人間の愛憎を真っ向から描いた本作。隕石が人間に当たる確率は一億分の一。そのありえない出来事に遭遇した主人公・五十嵐芙美に訪れる小さな奇跡の物語をさわやかに描き切る。今日を、明るく、元気に、つつましく生きる人たちに贈る、ありふれた日常から明日への「希望」を見つける大人のおとぎ話のような物語。
学問芸術を司る磐筒雄命(いわつつおのみこと)を祀っている神楽坂の赤城神社にて大ヒットを祈祷した小林聡美、斎藤汰鷹、平山秀幸監督。真剣な面持ちでご祈祷の儀式に参加し、映画の大ヒットを願い神様に祈りを捧げた。主人公・五十嵐芙美役を演じた小林は「今日は春らしい日になり、こんな日に皆さまにお披露目できることを嬉しく思います」と挨拶。芙美の歳の離れた親友・航平役を演じた斎藤は「今年で中学生になります。よろしくお願いします」と初々しく挨拶した。
小林は「こういった場所でヒット祈願をしたこともあまりないので、祝詞をあげさせていただき、宮司さんから掛けてもらった『みんなで心を合わせ、力を合わせ』という言葉が頭に残っていて、とても心強く思いました」と感想を述べ、斎藤も「初めてご祈祷をしたので、不思議な気持ちがしました。全然分からなくて、心臓止まるくらいガチガチでした」と答え、会場を笑いで包んだ。
小林は「『閉鎖病棟』で平山監督とご一緒させていただいた後に声を掛けていただけたので、監督が観てくださっていたのだなと嬉しかったです。また、脚本を10年間温めてきた作品ということで、台本を読ませていただいた時に、時間が経っているのに、新鮮な感じで、この話を監督はどんなふうに映像にするんだろうとワクワクしました」と、出演のオファーが来た時の気持ちを明かした。
年の離れた親友を演じた小林と斎藤だが「歳の離れた親友というのは初めてだったのですが、小林さんと初めて会った時に、本当の親友のように接してもらって楽しかったです」と共演を振り返る斎藤は「小鳥のラブちゃんと共演したり、月の隕石を初めて見たり、ルートビアを飲んでみたり、初めてのことが多くて楽しかったです」と笑顔を見せた。
松重豊との久しぶりの共演となった小林は「松重さんという俳優さん自体が、セリフが無くてそこに佇んでいるだけでも味わい深くて素敵な俳優さんで、しかも今回はミステリアスな役だったので、その役柄とマッチしていて、そのまま映画の世界の松重さんに恋することができました」と共演の感想を語った。また、松重と小林が一緒に食事をとるシーンについて、平山監督は「2人で一緒にご飯を食べるシーンがあるんですが、松重さんには『番組間違えないでね』と伝えました」と答え、笑いを誘った。
劇中では主人公・芙美が、隕石とぶつかるという1億分の1の確率の奇跡に遭遇するが、そんな奇跡にちなみおみくじを引いて運試しをすることに。斎藤が念を送るなか、それぞれおみくじを引くと、平山監督が“末吉”を引き、続いて斎藤は“大吉”を引き、金運が高まっていると聞いて喜んだ。最後に小林は“末吉”を引き、つまづきやすくなる兆し、というおみくじに対し、「つまづきがあるからこそ達成した時の喜びがあるわけで。この映画も、私のパワーより、汰鷹君のパワーで引っ張ってもらって、私は後から巻き返そうと思います」と主人公の芙美同様に前向きな一面をみせた。
最後に小林は「派手な出来事があったり、すごいアクションがある映画ではありませんが、みなさんが映画館でスクリーンに向かっているその時間は、みなさんにとっていい時間になるような映画になったと思う」と本作をアピールした。
『ツユクサ』は2022年4月29日(金・祝)より全国で公開!
監督:平山秀幸
出演:小林聡美、平岩紙、斎藤汰鷹、江口のりこ、桃月庵白酒、水間ロン、鈴木聖奈、瀧川鯉昇、渋川清彦/泉谷しげる/ベンガル、松重豊
配給:東京テアトル
©2022「ツユクサ」製作委員会