『アクターズ・ショート・フィルム2』の初日舞台挨拶が4月1日(金)にヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、千葉雄大が登壇した。
WOWOW開局30周年記念プロジェクト第二弾『アクターズ・ショート・フィルム2』。青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子ら5人の俳優が監督を務め、青柳翔監督作に村上虹郎、玉城ティナ監督作に琉花と奥平大兼(W主演)、千葉雄大監督作は千葉雄大自ら主演も務め、伊藤沙莉とW主演を担った。そして、永山瑛太監督作に役所広司、前田敦子監督作に柳英里紗と三浦貴大(W主演)と、実力派の豪華キャストが集結。
今回、公開初日の舞台挨拶に登壇したのは、全5作品のうち『あんた』で監督・脚本・主演を務めた千葉雄大とプロデューサーの和田圭介。千葉は「脚本に興味があって、何でも自由に書いていいし、書かなくてもいいということで、そこから飛びついてやらせていただいたんですけど、監督もやらせていただいたことで全てのセクションに立ち会えたので、普段とは違う現場が見れましたし、納得のいく作品ができたので嬉しかったです」と笑顔を見せた。
脚本を書くときに意識をしたことについては「恋愛もの、家族もの、友情者とか、そういう枠みたいなのは全部取っ払ってドキュメンタリーみたいな映画になればいいなと思っていました」と答え、脚本が出来上がった時はまだ男性役のキャストが決まっておらず、千葉自身が主演も務めることとなったという。この経緯について和田プロデューサーが「台本をブラッシュアップして今の最終形に近づいた時、ふと千葉さんから『これ、自分で演じようと思いますけど、どう思います?』って言われた記憶が」と振り返ると、千葉は「僕でしたっけ?完全にプロデューサーのせいにしてました(笑)」とコメントし、「他の方に演じたらまた違う色になっていたのかなって思いますし、それが醍醐味でもあると思いますけど、今回は自分でやって良かったかなって。確かに大変でした。NGめっちゃ出しました(笑)」と主演・監督・脚本の3役へのやりがいを明かした。
舞台挨拶では、観客からの質問に答えるコーナーも。「脚本を書くのにどれぐらいの時間がかかりましたか?」という質問に、「3か月ぐらいです。最初の1か月は週に一回書き直したりして、毎回締め切りを設けてもらって、新しいものを持っていくというシステムでした」と説明。「一番好きなシーンは?」という質問には考えてから「最初のキャンプ場に2人で来る時の会話。あれは全部台本にないセリフなんですけど、作品とちゃんと繋がるセリフになっていたので、ノリでやったんですけど(笑)シンクロしていたのは面白かったですね」とアドリブのセリフが本筋とリンクしていた場面を挙げた。
「主演を別の俳優で演じてもらうとしたら誰?」という質問には「自分よりも(年齢が)したの人を挙げていたような気がします」と思い返した。さらに「また作品を作りたいですか?」という質問には「そうですね。『長編どうですか?』って言われたので、これは鵜呑みにして提出しようと思っています。それが形になるか分からないですけど、やりたいなと思います」と意欲を見せた。
他にも、「作品の中で音にこだわりがありましたか?」という質問には「(音響担当の方に)嫌われるんじゃないかって思ったぐらいめちゃくちゃ音にこだわりました。プシュ!とかゴクゴクとか咀嚼音は削りましたし、音楽は1曲しか使えないルールなんですけど、『じゃあ25分の曲を作ってください』ってお願いしたり(笑)でも、『ここは音楽がない方がいいかもしれない』っていう場面があったので、サントラが出たら空白の時間があると思います。“千葉ゾーン”って呼んでくれていいです(笑)」と冗談まじりに話して会場の空気を和ませた。
最後に千葉監督は「『あんた』ももちろん観て欲しいんですけど、他のみなさんの作品も本当に素晴らしくて、『やっぱすごいなぁ。僕にはできないな』っていう感じで、みなさんの色が出ていたので、その違いも楽しんでいただけたら嬉しいです。出品されたら『ジョージ・ルーカス賞』みたいなのを目指すらしいんですが、その賞を獲れたら、また皆さんの前に立てたらいいなと思っています。映画っていいですよね。よろしくお願いします!」とメッセージを送った。
【提供写真・オフィシャルレポート】
『アクターズ・ショート・フィルム2』は2022年4月1日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国で公開!
監督:青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子(五十音順)
主演:村上虹郎、琉花・奥平大兼、伊藤沙莉・千葉雄大、役所広司、柳英里紗・三浦貴大(監督の五十音順)