『TOKYO VICE』の来日記者会見が4月6日(水)に都内で行われ、アンセル・エルゴート、渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明、笠松将、山下智久が登壇した。
90年代の東京。日本の大学を卒業し大手新聞社に就職したアメリカ人青年は、ある殺人事件現場に遭遇したことをきっかけに、危険な取材を重ねていく。そこは、警察やヤクザ、そして夜の世界で生きる人間たちがしのぎを削る闇社会。駆け引きや裏切り、生々しい愛憎がうごめき、夢や希望も呑み込む大都会、東京で、果たして彼は新聞記者として真実を暴き、そして生き残れるのか―。マイケル・マンが第1話を監督し、全話のエグゼクティブ•プロデューサーとしても参加。主演を務めるのはアンセル・エルゴート。日本からは渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明、笠松将、山下智久と実力と名声を兼ね備えた俳優陣が出演する。
アンセルは「おはようございます!よろしくお願いします」と元気よく挨拶し、共演者の役どころを紹介、「日本の俳優がたくさん出演しています」と流暢な日本語で挨拶すると会場は拍手に包まれた。3年前にオーディションを受けたという山下は「まさか役をいただけるとは」と笑顔を見せた。
日本人キャストとの共演にアンセルは「渡辺謙さんはレジェンドです。光栄です。初めて見たのは『インセプション』です。『硫黄島からの手紙』は感動的でした。謙さんはいつも素晴らしい」と称賛。劇中では共演シーンがなかったという山下については「智久の演技はとてもかっこいい。ホストのキャストは完璧」とコメント。
舞台の90年代東京について「近いようで遠い」と表現した渡辺は「こんなに大変な仕事は初めてだった。でもこんなに楽しくて豊かな現場を体験できてうれしかった」とマイケル・マン監督の作品に参加したことへの喜びを語った。そんな撮影現場ではアンセルについて「引っ張ってくれて感謝してる」という伊藤。「とてもエキサイティング」という笠松は「自分が持っていたコンプレックスだったり、将来への不安とかネガティブなマインドを監督たちが取り除いてくれてお芝居に集中できた」と振り返った。
全編日本ロケの作品だが、山下は「外国から見た東京はこう見えてるんだと学べました。僕自身も東京を、日本を中からも外からも学ばせていただきました。色んなカルチャーが混合していて、いい作品を作るという情熱は世界共通なんだなと感じました」と撮影現場を振り返り、「ありのままの自分でいることを認めていただけたような気がして、心地よくて1秒1秒を噛み締めながら現場にいることができました」と感謝の口にした。
また、流暢な日本語を披露しているアンセルだが「毎日4時間勉強しました。毎日日本人と話しました」と撮影を振り返り、「最近もインタビューのために練習しました」と今もなお日本語を勉強していることを明かした。
劇中では漢字を書くシーンもあるアンセルだが「LAで短期コースをやってくれました」と役作りを振り返り、また日本については「もともと興味があった」といい「第二の故郷になりました」と笑顔を見せた。
本作では出演するほかにエグゼクティブ・プロデューサーを務める渡辺は、東京での撮影は“ハードルが高い”と言うが「映画、ドラマの撮影が大事な文化だということを行政にも理解していただいて、僕たちもルールを守るということを地道に続けるしかない」と今後の東京での撮影に期待を込めた。
最後に渡辺は「いまバイオレンスを描くことがなかなか難しい時代だと思います。人間の持っている過酷さ、辛さ、喜びも含めて詰まった作品です」、アンセルは「本当に素晴らしい体験になりました。僕のアメリカ人の友人たちが焼きもちを焼いています。みんな日本が大好きなんです。日本にいる方、今までにない見方で東京が見れると思いますので、『TOKYO VICE』ぜひ見てください」と本作をアピールした。
【写真・文/編集部】
『TOKYO VICE』は2022年4月7日(木)より日米同時配信、4月24日(日)よりWOWOWで独占放送開始!
©️HBO Max / Eros Hoagland
©️HBO Max / James Lisle