『アクターズ・ショート・フィルム2』の舞台挨拶が4月10日(日)にヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、『いくえにも。』で監督を務めた⻘柳翔とプロデューサーの宮田幸太郎が登壇した。
WOWOW開局30周年記念プロジェクト第二弾『アクターズ・ショート・フィルム2』。青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子ら5人の俳優が監督を務め、青柳翔監督作に村上虹郎、玉城ティナ監督作に琉花と奥平大兼(W主演)、千葉雄大監督作は千葉雄大自ら主演も務め、伊藤沙莉とW主演を担った。そして、永山瑛太監督作に役所広司、前田敦子監督作に柳英里紗と三浦貴大(W主演)と、実力派の豪華キャストが集結。
今回の舞台挨拶に登壇したのは、全5作品のうち『いくえにも。』で監督を務めた⻘柳翔とプロデューサーの宮田幸太郎。本プロジェクトに参加することについて、青柳は「最初、『僕で大丈夫か?』という話はプロデューサーの宮田さんにもさせていただきました。“監督”という職業に対して尊敬をしていましたし、もちろん好きではありましたけど、何の勉強段階も踏んでいない僕がパッと監督になっていいものか?みたいなことはご相談させていただきました。でも、『いろんなスタッフの方が手助けしてくれるから大丈夫だよ』とおっしゃってくださって、『じゃあ、やらせていただきます』と返事をしました」と経緯を説明。
宮田プロデューサーは、青柳に声をかけた理由について「直前に連続ドラマでご一緒させていただいていて、青柳さんのドラマに対する熱意、現場での立ち振る舞いを見て、『この人ならおもしろいものを作るんじゃないか』と思って声をかけさせていただきました」と語ると、青柳が「メイク部屋から撮影現場に向かう途中でしたよね」と、その時のことを鮮明に覚えていた様子。宮田プロデューサーから見た“監督”としての青柳は「『こういうふうに演じてください』というよりも、俳優と会話をしながら、すごく俳優に寄り添った演出をされていました。これは俳優ならではだと思います」と、“寄り添う”姿が印象的だと伝えた。
『いくえにも。』という作品が生まれたきっかけについては「『ガス燈』という映画がありまして、その映画を観た時に、この題材をやってみたいと思いました。でも、いろいろ台本の打ち合わせを何回もやらせていただいたので違うものになっているかもしれないですけど、『ガス燈』は素敵な映画なので、ぜひご覧いただければと思います」とモチーフとなった作品を挙げながら語った。
観客から寄せられた質問を宮田プロデューサーが代読し、青柳監督が答えるというコーナーも用意され、「初監督をしてどうでしたか?自分で演じるのと撮る側ではどちらが楽しいですか?」という質問に、「うーん、正直言いますと、演じてる方がキツいですね」と答え、「基本的には人のお芝居を見るのが好きなので、演じる方は不安で孤独なので。だからこそ、演じる人に寄り添わないといけないなって思ったんです」と、先ほどの宮田プロデューサーの言葉を裏付けるような理由を語った。
「監督業で何が一番難しかったですか?」という質問には「伝え方ですね。俳優それぞれ違うと思うので、その人に合った伝え方が難しかったです」と、やってみて分かった苦労も明かした。「俳優さんに意地悪な注文をしてやろうと“魔王”な部分が出たりしませんでしたか?(笑)」という質問には「ちなみに、分からない人に説明すると、以前“魔王”という役をやったことがあるんです」と説明しつつ、「意地悪なことは言ってないと思います。あ、条件が意地悪ですよ!」と、“2日間で撮影する”とか“自身も出演する”といった5人の監督にWOWOWから出した条件が意地悪だったと笑顔で語った。
「また監督をやるとしたらどんな作品がいいですか?」には、「基本的にそんなに嫌いな作品はないので、どんな作品でもチャレンジしてみたいです。ジャンルで言うと、コメディとかやってみたいですね。やれと言われたら何でもやります!」と意欲を見せた。
「2日後に誕生日の翔さん、おめでとうございます。新しいことを何か始めるとしたら何を挑戦したいですか?」という質問も寄せられ、青柳は「37歳になります、12日で。大食いですね。『あ、疲れたな』って思った時に大食いチャンネルを見たりするので(笑)」と答え、さらに「最近コーヒーに凝っていて、今舞台をやっているので、朝、前日の復習をしつつ、キッチンで豆を挽いて、飲んでたりします」と最近の朝の日課も明かした。ほかにも、「今日の夕食に何を食べたいですか?」という質問には「さっき、まい泉のチーズカツレツサンドを食べたので」と他に夕食は食べないと答えると、プロデューサーから「大食いするんじゃなかったんですか?」と突っ込まれ、思わず笑う場面も。
また、「こだわったカットは?」という問いに「全部です」と回答。司会者から「では、このカットを見たら見方が変わるかも、という注目してほしいシーンは?」と聞かると「自分の出てくるシーンですかね(笑)」と答えた。宮田プロデューサーから「あのシーン、芝居じゃなく、コケてるんですよね」と暴露されると「芝居です!」と即答するが「モニターを見てて、自分の出番もあるし、と思ってたら引っかかりました(笑)」とつまづいたことを告白。
最後の質問の「青柳監督にとって“家族とは?」に対しては「もちろん大切な存在ですね。しばらく会えてないですけどLINEとかは来ます。3人兄弟の一番下で、歳も離れているのであまりケンカとかもしなかったです。正直、恥ずかしいので基本的にはあまり会話もしないんですけど、なんだかんだ大切な存在です」と、家族への想いも語った。
最後に「僕以外の作品も素敵な方が出ていて、『アクターズ・ショート・フィルム2』自体がすごくおもしろくてチャレンジングな企画だなと思っていますので、みなさんにこの感想などをSNSなどで発信して、たくさんの方に観に来ていただければと思っております」とメッセージを送った。
【提供写真・オフィシャルレポート】
『アクターズ・ショート・フィルム2』は全国で公開中!
監督:青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子(五十音順)
主演:村上虹郎、琉花・奥平大兼、伊藤沙莉・千葉雄大、役所広司、柳英里紗・三浦貴大(監督の五十音順)