『20歳のソウル』の完成披露舞台挨拶が4月28日（木）に都内で行われ、神尾楓珠、福本莉子、佐野晶哉（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）、佐藤浩市、秋山純監督が登壇した。

千葉県船橋市立船橋高校に代々受け継がれている応援曲「市船soul」の誕生の裏側には、癌により20歳という若さで人生の幕を閉じた青年がいた。市立船橋高校吹奏楽部に所属する浅野大義（神尾楓珠）の担当はトロンボーン。活発で優しく、真っすぐな大義は、いつも周囲を明るく照らし、そして大義自身も部員たちに支えられ、顧問・高橋健一先生（佐藤浩市）に影響を受けて心身共に成長していた。市船・野球部のために応援曲の作曲に挑戦する大義は作曲の難しさに葛藤しながらも「市船soul」が誕生。いざ試合で演奏されるとたちまち得点を呼ぶ“神応援曲”と呼ばれる様になる。高校を卒業した大義は、高橋先生の様な教師を志し音楽大学へ進学、夢に向かってキャンパスライフを過ごしていたが、そんなある日、大義の身体を異変が襲う―。

イベントの冒頭では、市立船橋高校 吹奏楽部による約15分以上に及ぶ吹劇（吹奏楽と演劇の造語）の演奏が生中継で披露された。引き続き、演奏に乗せてキャスト・監督が登壇。実在の人物を演じるのが初めてという神尾は「一人の人生を生きるって、すごく大変なことだと思いました。役者という仕事も、一人の人生を生きることが多いので、そこに対する向き合い方が、浅野大義くんを演じて新しく変わったと思っています」と撮影を振り返った。

撮影に入る前にモデルとなった方にお会いしたという福本は「イメージを壊さずに、楓珠さん演じる大儀くんを支えられたらと思って演じました」と明かした。自身も中学生の頃にサックスの経験があるという佐野は「僕が送っていた青春を取り戻させてもらったような、楽しく撮影させていただきました」と笑顔で振り返った。

劇中ではトロンボーンを演奏する神尾だが「組み立て方も、扱い方も分からないところから始まったのですごく不安でした」と振り返りつつ、実際の吹奏楽部の学生から教えられたこともあったという。本作でピアノを演奏する佐野は「全くピアノは…。高校でちょっとだけ習ってたくらい」と謙遜しつつも、その演奏があったおかげで「すごく感情が入りました」という神尾。対する佐野も「僕も楓珠くんのセリフがあったから感情が入りました」とお互いを称賛し合った。

撮影中には実際に高校生と触れ合った神尾は「僕からしたら楽器できるだけで自分より上の人という感覚。話しかけていいのかな？と」と緊張していた様子を見せた。一方で佐野は「最終日に（自身の役名）“斗真”って入れたキーホルダーをプレゼントしてくれて、高校の時に後輩がくれたののように今でも大切にしています」と交流を語った。

最後に神尾は「市船吹奏楽部のみなさんの青春と絆と家族の愛情だったり、そういうものがたくさん詰まっている映画です。大儀くんが最後まで生ききる姿を見届けてもらえたらと思います」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】

『20歳のソウル』は2022年5月27日（金）より全国で公開！
監督：秋山純
出演：神尾楓珠、尾野真千子、福本莉子、佐野晶哉（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）、前田航基、若林時英、佐藤美咲、宮部のぞみ、松大航也、塙宣之（ナイツ）、菅原永二、池田朱那、石崎なつみ、平泉成、石黒賢（友情出演）／高橋克典、佐藤浩市
配給：日活
©2022「20歳のソウル」製作委員会