『20歳のソウル』の公開前夜祭が5月26日（木）にTOHOシネマズ日比谷やで行われ、神尾楓珠、福本莉子、佐野晶哉（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）、佐藤美咲、佐藤浩市、秋山純監督が登壇した。

千葉県船橋市立船橋高校に代々受け継がれている応援曲「市船soul」の誕生の裏側には、癌により20歳という若さで人生の幕を閉じた青年がいた。市立船橋高校吹奏楽部に所属する浅野大義（神尾楓珠）の担当はトロンボーン。活発で優しく、真っすぐな大義は、いつも周囲を明るく照らし、そして大義自身も部員たちに支えられ、顧問・高橋健一先生（佐藤浩市）に影響を受けて心身共に成長していた。市船・野球部のために応援曲の作曲に挑戦する大義は作曲の難しさに葛藤しながらも「市船soul」が誕生。いざ試合で演奏されるとたちまち得点を呼ぶ“神応援曲”と呼ばれる様になる。高校を卒業した大義は、高橋先生の様な教師を志し音楽大学へ進学、夢に向かってキャンパスライフを過ごしていたが、そんなある日、大義の身体を異変が襲う―。

イベントは、市船吹奏楽部が演奏する「市船soul」の映像に乗せて、同校ダンス部「パイレーツ」がパフォーマンスを披露してスタート。主演の神尾は「豪華なオープニングで」と笑顔で挨拶、佐野は「僕にとって初めての映画だったんですけど、これから先こんな役とか素敵な作品に出会えるのかなと思うくらい運命的な出会いでした」と撮影を振り返りつつ、ダンス部のパフォーマンスには「僕も3年前まで高校生だったんですけど、あんなフレッシュさはないなと思いました。もっとフレッシュに僕らも、Aぇ! groupもがんばらないと」とコメント。また、自身も市船の卒業生でもある佐藤美咲は「在学中以来」と感慨深げに挨拶した。

「役者としては一人の人生を演じることって大変だなと改めて感じました」と撮影の日々を振り返った神尾は「一日一日を大切に、最後まで生き抜くという力強さを教えていただきました」と改めて語った。撮影時に20歳だった福本は「（台本を読んで）涙が止まらなかった。一日一日を大切に生きようと思いました」と自身と重ね合わせていたという。また、劇中ではピアノを披露する佐野は、練習では「全く弾けなくて」と明かしつつも、本番ではワンテイクで弾くことができたということで「大儀くんが力を貸してくれたと感じた」と言う。これに佐野は「がんばったら実るんだと思う機会が増えた」と今にもつながっていることを明かした。

「いつ死ぬか分からないという状況で、誰もが死に至るけど、やりたいことをやって悔いのないように生きようと思いました」と改めて感じたという佐藤美咲だが、深くうなずいた神尾は「普段生きていると見落としがちというかあたりまえになっていること。気持ちを大切にしなきゃと思いました」と本作を通じて得た想いと語った。。一方で先生役の佐藤浩市は「今の過ごし方を大事にしていただきたい」とコメントした。。

また、イベントでは、原作者の中井由梨子が登壇し、市船吹奏楽部顧問の高橋先生から中井宛に届けられた手紙をMCが代読、さらに神尾からは花束が贈呈され、中井は目に涙を浮かべていた。

最後に神尾は「たくさんの方の思いと、大儀くんのたくましい生きざまが描かれています。この映画を見た方々のことを、大儀くんはこれからも見守ってくれていると思います。たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】

『20歳のソウル』は2022年5月27日（金）より全国で公開！
監督：秋山純
出演：神尾楓珠、尾野真千子、福本莉子、佐野晶哉（Aぇ! group／関西ジャニーズJr.）、前田航基、若林時英、佐藤美咲、宮部のぞみ、松大航也、塙宣之（ナイツ）、菅原永二、池田朱那、石崎なつみ、平泉成、石黒賢（友情出演）／高橋克典、佐藤浩市
配給：日活
©2022「20歳のソウル」製作委員会