アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大級のアニメイベント「Anime Expo 2022」に円谷プロダクションが出展、7月2日[現地時間]に行われたメインステージイベント「ULTRAMAN ARRIVES: SUPER ANIME EXTRAVAGANZA」に、ウルトラマン関連作品を手がける豪華クリエイターたちが集結し、最新情報が続々と発表された。

CGアニメ長編作品『Ultraman(原題)』について、監督のシャノン・ティンドル、共同監督のジョン・アオシマが登壇し、初めてファンに直接作品への想いを語り、期待が高まる最新コンセプトアートを披露した。MARVELコミックス版『ウルトラマン』プロジェクトでは、MARVELヒーローたちがコミックス版『ウルトラマン』の世界に登場する「クロスオーバー展開」を企画中であることを発表したほか、アイアンマン、キャプテン・マーベル、スパイダーマンがウルトラ怪獣に戦いを挑む姿が描かれたコンセプトアートも披露した。

また、Netflixにて全世界配信するアニメ『ULTRAMAN』より、神山健治監督、荒牧伸志監督らが登壇し、 2023年に公開されるFINALシーズンのファーストルックムービーやTAROスーツが世界初公開され、ステージのラスト飾った。そのほか、同イベント内では作品毎のトークパネル、ウルトラヒーローたちが迫力のアクションを繰り広げるライブステージ、怪獣たちによるグリーティングなど様々な取り組みを実施し、約30万人のファンに向けて最新作を大々的にアピールした。

CGアニメ長編作品『Ultraman(原題)』

「Anime Expo 2022」内で最大収容人数を誇るメインステージで行われた本イベントは大盛況で終わり、ウルトラマン関連作品の今後を期待する熱量で現地ファンに迎えられて幕を開けた。円谷プロダクションとNetflixが共同製作し、インダストリアル・ライト&マジック (ILM)による制作となる、CGアニメ長編作品『Ultraman(原題)』から監督のシャノン・ティンドル、共同監督のジョン・アオシマが登壇した。2人は、55年以上の歴史を誇るウルトラマンシリーズをCGアニメーションとして21世紀に新しく生まれ変わらせることや、本作のコンセプトなどについて、ファンに向けたメッセージを贈った。

シャノン・ティンドル監督「私たちはオリジナルの初代ウルトラマンよりインスピレーションを受けて作品を描いており、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンレオ』『ウルトラマンティガ』からもインスピレーションを受けました。そして、現在、制作を進めている作品は、とても特別なものになると思います。」 、ジョン・アオシマ共同監督「ウルトラマンとは勇気の話であり、よりよい自分になる話でもあると思います。この映画私たちにウルトラマンの様に、「何が自分にできて、自分は何をするべきなのか?」を問いかけてくれるはずです。とても楽しみです」と制作に意欲見せている。

MARVELコミックス版『ウルトラマン」プロジェクト 新作 『The Mystery of Ultraseven』

続くMARVELコミックス版『ウルトラマン』プロジェクトのパートでは、脚本家のマット・グルーム氏、アメリカンコミックアーティストのE.J.スー氏が登壇し、まもなく8月17日(PDT)に発売となる「The Mystery of Ultraseven」 についての想いを語った。

マット・グルームは「このミニシリーズでやりたいことはすべて決まっていて、シリーズの要素をすべて取り込んでまとめたいという大きな構想がありました。ウルトラセブンはその中で常に重要な位置を占めていました。 ウルトラセブンとモロボシ・ダンに何が起こったのかという謎は、主人公のシンやウルトラマンの世界で何が起こっているのかという謎の一番といっていいほど重要な内容です」、E.J.スーは「小さい頃からウルトラマンが好きだったので、他の出版社で働いている時にもウルトラマンを描く機会も何度かあったのですが、残念ながら実現には至りませんでした。 マーベルのCBセブルスキー氏と知り合いで、彼らがウルトラマンのプロジェクトを進めていると知った時、彼にすぐに電話して仕事に参加出来るようお願いした結果、今まさに、自分でウルトラセブンを描いておりとても嬉しい限りです」とウルトラマンシリーズに対するリスペクト溢れるコメントで会場を沸かせた。

さらに、MARVELコミックス版『ウルトラマン』の世界にMARVELヒーローたちが登場する、「クロスオーバー展開」がついに実現に向けて企画中であることが明らかにされた。アイアンマン、キャプテン・マーベル、スパイダーマンら、MARVELヒーロー達がウルトラ怪獣との戦いに挑む姿が描かれたコンセプトアートがお披露目されると会場からは熱狂的な歓声が上がった。

アニメ『ULTRAMAN』FINALシーズンのファーストルックムービーやTAROスーツを世界初公開

イベントラストとなるアニメ『ULTRAMAN』FINALシーズンのパートには、本作を手がける神山健治監督と荒牧伸志監督、本作主題歌「3」(NOILION)のプロデューサーでTeddyLoidといった、アメリカでも絶大な人気を誇るクリエイターたちが登壇した。

2023年にNetflixで配信が決定しているFINALシーズンの「ファーストルックムービー」を会場限定でお披露目し、神山健治監督は「これまでのウルトラマンはビルの様に巨大なスケールで戦っていました。 しかし、今回の我々の作品では、より人間的なスケールで描くことで、世界中の視聴者が興奮し、夢中になれるようなアクションが展開されると考えています」、荒牧伸志監督は「ウルトラマンといえば自分が幼い頃から中心的かつ伝説的なヒーローというイメージがありましたが。まさか自分の手で手がけられるとは夢にも思ってもいませんでした」、TeddyLoidはNOILLIONの今回のシーズン2の楽曲「3」の制作について「バトル、人間模様が描かれているので、その中で戦う進次郎を表現した曲を作りたかったんです。 シーズン2のクライマックスを象徴するような曲になっていると思います」と、シーズン2への熱い気持ちをそれぞれ寄せました。

さらに、ULTRAMAN、SEVEN、ACEの実写スーツ3体が登場し会場を沸かせる中、サプライズとしてアニメシーズン2でも主役級の人気を誇った「TARO SUIT」が姿を現わした。劇中を想起させる映像と光の演出によりダイナミックなアクションショーで会場を沸かせるなど、アメリカ本土でも大きな反響を呼んでいるアニメ『ULTRAMAN』の人気ぶりがうかがえるステージとなった。

長編CGアニメーション映画『Ultraman(原題)』
円谷プロダクションとNetflixが共同製作。
監督:シャノン・ティンドル 共同監督: ジョン・アオシマ
脚本:シャノン・ティンドル、マーク・ヘイムズ
プロデューサー:トム・ノット/共同プロデューサー:リサ・プール
制作会社:円谷プロダクション、インダストリアル・ライト&マジック(ILM)

MARVELコミックス版『ウルトラマン』 
円谷プロとマーベル・エンターテイメントがタッグを組んだ『ウルトラマン』を題材としたコミック。2022年8月17日(PDT)、シーズン3となる『The Mystery of Ultraseven』発売。MARVELコミックス版『ウルトラマン』の世界にMARVELヒーローが登場する「クロスオーバー展開」作品も企画されている。

アニメ『ULTRAMAN』
2023年、Netflixにて全世界配信
タイトル:『ULTRAMAN』FINALシーズン
原作:円谷プロダクション、清水栄一×下口智裕
監督:神山健治×荒牧伸志 
音楽:戸田信子×陣内一真 
制作:Production I.G×SOLA DIGITAL ARTS
公式サイト: こちら
©円谷プロ ©Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi ©ULTRAMAN製作委員会3