『グッバイ・クルエル・ワールド』の完成披露イベントが7月7日(木)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、西島秀俊、斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、三浦友和、大森立嗣監督が登壇した。

⻄島秀俊、斎藤工、玉城ティナ、宮川大輔、三浦友和が演じるのは、全員互いに素性を明かさない強盗組織の一員。彼らは、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザ組織の資金洗浄現場を狙い、大金強奪の大仕事に成功。それぞれの生活に戻るメンバーだったが、ヤクザ組織に追われる日々が始まる。宮沢氷魚演じるラブホテル従業員、大森南朋演じる刑事たちを巻き込み、大波乱の物語が幕を開ける。監督・大森立嗣×脚本・高田亮がオリジナルで描く豪華俳優陣によるエキサイティングでポップなクライム・エンターテインメント。

「最近は穏やかな役をやることが増えていて、あまり暴力にさらされたり、そういう世界の役をやっていなかったので、今回は追い込む人たちが強烈な人たちなので追い込まれていく役。追い込まれる役をやっている僕が好きな方がいるか分からないですけど(笑)楽しみにしていらっしゃる方がいらっしゃればそれはご期待に沿えると思います」という西島。斎藤は「最高ですよ。この間まで地球守ってたり」と言うと、西島からは「あなたが守ってたでしょ(笑)」とすかさずツッコミが入り、斎藤は笑いながらも「車を運転してくれるし、貴重な西島秀俊が見れます」と語った。そんな斎藤について西島は「背景が見えないけど、でも何か衝動を持っている役で、工くんが肉体を感じる役に作り上げているのですごいなと。深く考えて役に向かっていったんだろうなと感じました」と語った。

自身の役どころを「多くを語らない青年」という宮沢は「希望があまり見えないように見えるんですけど、実は希望を持っていて辛い世の中でも生きていきたいと思っている。希望がないと目の輝きがなくなってくるけど、目の多くの輝きを失わないでいたいと思って演じました」と振り返った。錚々たる共演者には「緊張しました。みなさん主演を張る方々なので、役者としてもいい経験になりましたし、オンとオフがはっきりされていて、集中してパッと終わらせるのがかっこよくて自分もやりたいと思った」と語った。特に斎藤には「カットかかった瞬間にいつもの優しい斎藤さんに戻る」と言うと、斎藤は「氷魚さんの純朴な瞳を見ると心がほだされてしまう」と笑顔を見せた。

また、玉城は「境遇を憐れみたくないと思って。世界線としてありえる世界にあって。何をしてあげればいいんだろうと悩みました」と振り返り、三浦は「ヤクザものは銃撃戦とか多いんですけど、ちょっと違ったタイプのバイオレンス」と言い、モデルを探していたところ「役名が浜田なんです。自分でいろんな人を集める能力あって。ダウンタウンの浜田(雅功)さんの人を掌握する力を参考にさせていただきました。(役は)根性が悪い人間なのでそこは違いますよ。20年後の浜田さんとイメージしながら」と役作りを明かした。

最後に西島は「いろんな世代の、行き場のない登場人物たちがどうやって自分たちが生き延びていくのかという生存をかけた闘いをする物語です。今生きていて自分の場所が見つからない、安心してここにいられるんだというところがないという感覚を持っていらっしゃる方が結構多いと思います。誰かにすごく感情移入をして、この物語をキャラクターと一緒に生きていただけると思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『グッバイ・クルエル・ワールド』は2022年9月9日(金)より全国で公開!
監督:大森立嗣
出演:西島秀俊、斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋/三浦友和、奥野瑛太、片岡礼子、螢、雪次朗、モロ師岡、前田旺志郎、若林時英、青木柚/奥田瑛二、鶴見辰吾
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会