SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022の国内コンペティション長編部門上映作品『明ける夜に』の舞台挨拶が7月17日(日)にSKIPシティ(埼玉県川口市)で行われ、堀内友貴監督、五十嵐諒、花純あやの、としお理歩が登壇した。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘を目的に2004年より毎年開催されてきた。第19回となる今回は、2019年以来となるスクリーン上映が行われるほか、昨年と一昨年に引き続き、オンライン配信も合わせて行われる。会期はスクリーン上映が7月16日(土)~24日(日)、オンライン配信が7月21日(木)~27日(水)に開催される。

上映を終えた後に登壇した堀内監督は「またみんなで映画撮りたいなと思いました」と感慨深げな様子を見せた。花純は「懐かしい気持ちになりました」、としおは「くすっと笑い声が聞こえて嬉しい」、五十嵐は「すごくよかったです。映画は環境によって見え方が違ってくるのが好きな要素」と喜びを見せたキャスト陣。

観客の中にはクラウドファンディングで参加した人もおり、多くの質問が寄せられるなど、監督・キャストとともに観客からも作品への愛を感じさせた。そんな中で、本作のタイトルが制作中は『夏が明ける夜に』だったものの“夏が”がなくなったことに堀内監督は「いろいろなものが明けるという意味にしたいと思って“夏が”を取りました」と明かした。

劇中に登場するのは個性豊かでユニークなキャラクターが多い本作だが、「あて書きっぽく書いたキャラクターが多い」という堀内監督は、キャストに実際に会った際の印象や、以前制作した自主映画に出演した五十嵐についてもイメージを重ねて作り上げたという。

本作は9月に撮影されたということで、台風の時期の海での撮影もあり、「波の音が…」と苦労もあったという。さらに海のシーンはすべてを1日で撮影をしなければいけないことになったが、そんな撮影にも五十嵐は「堀内友貴(監督)がポジティブなパワーを持っているので、ネガティブなことを言っている人はいない。ただ音と時間との戦いは感じました。僕らもなるべく一回で終わらせようと意識していました」とチームワークの良さをうかがわせた。一方で花純は「深夜にかけてお腹が減っちゃった」と、別の戦いもあったようで「“消費量すごかったよ”と話していたのを監督からこそっと聞いて、食べ過ぎたことを反省しています(笑)」と笑いを誘う場面もあった。

本作は20日(水)にも上映されるが、堀内監督は「今日発表の場をいただいて、映画が次のステージに、見てもらうというところに行ったと思いました。僕が一人で考えていたものが、いろんな人の力を借りて映像になって、多くの人に見てもらえることが素敵なことだと思いました」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022は[スクリーン上映]2022年7月16日(土)~7月24日(日)にSKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール、多目的ホール(埼玉県川口市)、メディアセブン(埼玉県川口市)ほかで開催、[オンライン配信]7月21日(木)~7月27日(水)に配信!
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