『コンビニエンス・ストーリー』の完成披露舞台挨拶が7月19日(火)にテアトル新宿で行われ、成田凌、前田敦子、六角精児、三木聡監督が登壇した。

本作は、コンビニが入り口の“ちょっとした異世界”で出会い恋に落ちる2人の物語。『くれなずめ』(21)で初共演を果たし、息ぴったりの成田凌と前田敦子が本作では不思議な距離感のキャラクターで再共演。ひょんなことから欲しいものがなんでも見つかるコンビニエンス・ストア「リソーマート」に迷い込むスランプ中の若手脚本家(成田凌)と、その不思議なコンビニで働く妖艶な人妻(前田敦子)を演じる。

「お客さんと同じ目線に立っていて、異世界に迷い込んでいっていろんなことを受けていく側。ただ楽しい日々を過ごしていました」と笑顔の成田。そんな演じた役について「スランプに陥っている脚本家として、うまくいってないと人にやさしくなれない時間があって。気をつけなきゃなと思います。演じていると無意識に“いつもこうなのかな?”と思ってきちゃって」と感じる部分もあったという。

一方で、“異世界の店員”という前田は「深く考えるというより、世界観にどうついていけるかかなと。まっすぐな気持ちでいました」と振り返った。演じた役柄については「何を考えているのか私にも分からない部分があって」という前田に、六角は「芝居でやると本質にたどり着く」と絶賛したが、「普段はとんでもないことを言ってる」と続けた六角。前田は「石が自然のものだと知らなくて」と明かすと、現場では成田から「みんなが勉強しているときに忙しかった」とフォローしたことといい、笑いを誘った。

そんな2人との撮影現場について六角は「しゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいし、リラックスした空間」と和やかなムードだったことを明かした。作品の内容にちなんで“理想の異世界”を聞かれると、「睡眠時間がいらない。逆に体力つかいませんか?」という前田は「3.5時間しか寝ない。やりたいことがいっぱいあるんです」と“眠らない世界”について語った。

最後に前田は「ほめ言葉として変な映画だと思います。いろんな受け取り方をしてもらえると思うんですけど、意味が分からないとかではないので受け取ってもらえるものがあると思います」、成田は「ずっとあこがれていた三木聡さんとここに立てていることがうれしい。コンビニってそうだよな、人ってそうだよなとか、映画ってそれでいいんだよなと感じられる物語です」と本作をアピールした。

【写真・文/蔭山勝也】

『コンビニエンス・ストーリー』は2022年8月5日(金)よりテアトル新宿ほか全国で公開!
監督・脚本:三木聡
出演:成田凌、前田敦子、六角精児、片山友希、岩松了、渋川清彦、ふせえり、松浦祐也、BIGZAM、藤間爽子、小田ゆりえ、影山徹、シャラ ラジマ
配給:東映ビデオ
©2022「コンビニエンス・ストーリー」製作委員会