戸田彬弘監督が描くオリジナル群像劇『散歩時間~その日を待ちながら~』が12月9日(金)より公開されることが決定した。
10代から40代まで世代も職業も異なる登場人物たちが、いつかきっと訪れる明るい未来へ一歩を踏み出す姿を、2020年の「しし座流星群」が降る一夜に乗せて描くオリジナル群像劇。群像劇の主人公となる、コロナ禍で結婚式を挙げることが叶わなかった夫の亮介役に、映画『あゝ、荒野』(17)や『由宇子の天秤』(21)、『さかなのこ』(22)など話題作に続々出演する若き注目の実力派俳優・前原滉。その妻・ゆかり役には『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)、映画『君の膵臓をたべたい』(17)などに出演する他、ドラマやバラエティでも活躍をする大友花恋。そのほか柳ゆり菜、中島歩、篠田諒、めがね、山時聡真、佐々木悠華、アベラヒデノブ、そして高橋 努らが名を連ね、10代から40代のキャラクターたちと近い実体験を持った役者たちが、リアリティのある息遣いを見事に演じる。
監督を務めるのは、直木賞作家・道尾秀介原案の映画『名前』(18)や『13月の女の子』(20)、『僕たちは変わらない朝を迎える』(21)など、若手俳優や群像劇の演出に定評のある戸田彬弘。自身もコロナで2度劇団公演が中止となり、苦しい想いをした部分が作品に反映されている。脚本は香取慎吾主演ドラマ「誰かが、見ている」(20)で三谷幸喜氏との共作に抜擢されたガクカワサキが担当。監督がSNSで脚本担当を募集した際、私たちの生活の延長に主人公たちが存在するような筆力に信頼を寄せ起用した。
前原滉(恵紙亮介役)コメント
亮介役を演じさせて頂きました。前原 滉です。
大変な世の中になっても、マスクで顔が、表情が見えなくても本当に大切なことは変わらない。
当たり前のことだけど、忘れがちなこと。
そんな事を改めて思い出させてくれる群像劇になっていると思います。
色んなパートがあり、出てくる人物皆が主役の映画です。
皆さん本当に素敵です!
大友花恋(恵紙ゆかり役)コメント
恵紙ゆかり役、大友花恋です。
久しぶりに開いた台本に、
「こんな足踏みの時間があった、ここから何かが変わったと懐かしく思えるような。人生の散歩時間に」
というメモがありました。
監督のお言葉を書き留めたものです。
その言葉の通り、様々な不安を抱えながら全力で過ごした温かい撮影の日々を、すでに愛おしく思いました。
不安定な世の中でも普通のフリをして生きている私たちに寄り添い、そっと包み込んでくれる作品です。
ぜひ、楽しみにしていてください!
戸田彬弘(監督)コメント
あの頃感じた感情を、いつか懐かしく思える日が来る。
そしてその時、あの時間が停滞ではなく、世界や他人を改めて感じるちょっとしたひと休み
の期間だった。そう思える未来なら良いな。
そんなことを祈りながら撮影に臨みました。
あの頃に群像劇...と少々ビビりながらの撮影でしたが、やっぱり人が顔を合わせて集まり、
映画が創られていく過程は尊く愛しいものでした。
そんな愛が溢れた映画になったと思います。こんな映画があっても良いですよね。
ストーリー
舞台は2020年11月17日。婚約をしたものの、コロナの影響で結婚式をすることができなかった20代の亮介(前原滉)とゆかり(大友花恋)。引っ越しの整理もままならない二人だが、都会から離れた町に住む真紀子(柳ゆり菜)の自宅で友人たちがお祝いパーティーを開いてくれることになり、秀和(中島歩)や圭吾(篠田諒)、そして真紀子の知り合いのYoutuberちひろ(めがね)らが集まる。しかし、自分の意見に合わせるばかりで、本音を話さない夫に不安を募らせていたゆかりは、彼の隠し事を知ってしまい、祝いの席に不穏な空気が漂ってしまう。同じ空の下、様々な人物がやり切れない想いを抱えて毎日を過ごしている。
急増するデリバリー案件に答えながら出演舞台が中止になる日々を送る30代の若手俳優の片岡(アベラヒデノブ)、帰省できず里帰り出産のわが子を抱くこともできない40代のタクシードライバーの淡路(高橋努)、そして、学校イベントのほとんどが中止となり、長年の恋心さえも伝えられずにいる中学3年生の光輝(山時聡真)と鈴(佐々木悠華)。この日は、しし座流星群がピークを迎える日──恋人や親友、我が子との間でさえも曖昧になっていく他者との繋がりに、それぞれが葛藤を抱えながらも、たしかな一歩を踏み出そうとする彼らの空に、流れ星が降り注ぐ。
『散歩時間~その日を待ちながら~』は2022年12月9日(金)より新宿シネマカリテほか全国で公開!
原案・監督・編集:戸田彬弘
出演:前原滉、大友花恋、柳ゆり菜、中島歩、篠田諒、めがね、山時聡真、佐々木悠華、アベラヒデノブ、高橋努
配給:ラビットハウス
©2022「散歩時間~その日を待ちながら~」製作委員会