橋爪駿輝のデビュー小説「スクロール」が北村匠海×中川大志W主演で映画化、2023年に全国で公開されることが決定した。
原作は、YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる橋爪駿輝が2017年に発表したデビュー小説「スクロール」。理想と現実のギャップに溺れながらも、社会、そして自分と必死に向き合う若者たちの姿を描き、若い世代から“自分たちの物語”と圧倒的な共感を獲得。物語は、鈍色の青春を駆ける若者たちのリアリティ溢れる青春群像劇。 “生きること”そして“愛すること”をエモーショナルに表現し、光が射す明日を強く感じさせてくれるストーリーが心に迫る。
本作でW主演を務めるのは北村匠海と中川大志。ダンスロックバンド「DISH//」のリーダーを担当する一方、第41回日本アカデミー賞で『君の膵臓をたべたい』(17)での新人俳優賞受賞をはじめ、近年では2021年の実写映画興行収入第1位を獲得した『東京リベンジャーズ』(21)で主演を務めるなど俳優としても活躍の幅を広げる北村が演じたのは、就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉 という役柄。
そして『坂道のアポロン』(18)、『覚悟はいいかそこの女子。』(18)で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)、TBS日曜劇場「オールドルーキー」(22)など話題作への出演が続く中川が演じたのは、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケという役柄。今
監督には、映画、TV、MV、CMと映像のジャンルをクロスオーバーして活躍し、昨年は『CUBE 一度入ったら、最後』で観る者の度肝を抜いた清水康彦。さらに、米津玄師やKing Gnu、あいみょんなどのMVを手がけ、その研ぎ澄まされたセンスで映像の限界を突き破った川上智之が撮影監督を務め、清水と共に圧倒的な映像美を映し出している。社会と向き合う人の心に寄り添い、痛みを知る者にしか見えない光を描く、絶望を抱きしめる希望の物語に期待だ。
北村匠海(僕役)コメント
スクロール、誰しもが、この社会の一部として生きていて、そして生かされている。
すごく概念や哲学的な事から、抽象的で感覚的な事まで、
このスクロールという一つの作品で作れていると思います。
子供の頃から友人の大志と、この作品を背負える事、とても嬉しく思います。
様々な目線で見て頂けると嬉しいです。
中川大志(ユウスケ役)コメント
北村匠海という俳優は、僕がこの世界に飛び込んだ小学生の頃からずっと、
沢山の刺激を貰ってきた存在です。
近いようで遠く、なかなか交われ無かった彼と、
この歳になって、やっと、共に作品が作れる事に胸が熱くなりました。
繊細で、時には思い切り大胆な清水組の現場はとても居心地が良く、
五感を解放出来た気がします。
生きる道を見つけようともがく彼らが、そこで感じた匂いや、温度が、
スクリーンから届いたら、幸せです。
清水康彦(監督)コメント
普段考えないような小さいけど大切なことについて深く考える機会になりました。
映画の中で描くことができた大切なことをたくさんの人と共感したいと思っています。
1回でもいいですが2回は観てもらいたい。
できればこの映画についてみんなで話したりしてもらいたい。
橋爪駿輝(原作者)コメント
羨ましく思う未来はだれかのコピーで、そこにはなんのオリジナリティもない。
他人の顔色をうかがって一日をやり過ごし、夜、家に帰ってきて鏡に映る自分は
ずるくて、情けなくて、弱くて、怠惰で。何者かになりたくて、けれど寝床につけば一人でしかない。
何者でもない。そんな毎日に追い込まれていた当時、書いた小説を、映画として観ることができて幸せです。
ストーリー
学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──?
『スクロール』は2023年に全国で公開!
監督・脚本・編集:清水康彦
出演:北村匠海、中川大志
配給:ショウゲート
©橋爪駿輝/講談社 ©映画「スクロール」製作委員会