『連続ドラマW シャイロックの子供たち』完成披露試写会にキャスト陣が登壇

『連続ドラマW シャイロックの子供たち』の完成披露試写会が10月3日（月）に都内で行われ、井ノ原快彦、西野七瀬、加藤シゲアキ、玉山鉄二が登壇した。

池井戸潤が「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、作家人生の転機として位置付けてきた、累計発行部数50万部突破の「シャイロックの子供たち」（文春文庫）を連続ドラマ化。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描く傑作群像劇。井ノ原快彦が演じる主人公・西木雅博は、出世コースを外れるが部下からの信頼が厚い銀行員。ある日、東京第一銀行長原支店内で100万円の現金紛失事件が発生。自らの部下である女性行員が疑われた西木は真犯人を密かに追い始めるが、突然失踪してしまう。現金紛失事件と西木の失踪…2つの謎と長原支店の行員たちの物語が交錯していく。果たして、西木が失踪した驚きの真相とは…。

本作について「めちゃくちゃおもしろいんです。本当にあっという間でした」と自信を見せる井ノ原は「最後までハラハラドキドキ」と本作の感想を語った。真面目な銀行員という役どころに「（監督とは）『すごくまっすぐ、芯のある子だよね』と（話をした）。（井ノ原演じる）西木さんのために動くんですけど、行員なので札勘というお金を数えるのを練習してくださいと言われて、練習用のお札をいただいたので家で毎日お札を数えてました」と明かした西野だが、「手元だけ映すのめっちゃ緊張して。プロの方はすごいスピードなんですけどそこまでのスピードは出せなかったかもしれない。撮影は本物のお札でやるので感触が違かったので難しかった」と銀行員役ならではの難しさを語った。

また、「池井戸さんの原作は怒涛の展開。複雑な事件が重なり、その中でうごめいていく人間たち。ドラマになった時にどうやってリアルに再現していくんだろうと思ったんですけど、忠実にまとめていて、息をつく瞬間もないくらい怒涛の展開。緊張感がずっと走っているドラマ」と絶賛した加藤は「本当に魅力的、おもしろい作品になりました」と自信を見せた。これに井ノ原は「緊張と緩和の連続で。もっと見たくなる印象」と共感していた。

その魅力的なキャラクターたちの中では、「白黒はっきりつけたかったり、意外と根に持つタイプなので…追及する側の（自身が演じる）酒井が共感できたかな」と明かす玉山。人事部というところで「そこに情熱をかけている男はそこはそこで魅力的」と語った。

その玉山は撮影時には「井ノ原さんとお酒の話になって、僕の大好きな焼酎を飲んでいただきたいと思ってプレゼントさせていただいたんですけど、逆にもっといい日本酒をいただいた」と明かした玉山。井ノ原は「めちゃくちゃ聞きたいこといっぱいあったんです。お酒の話は盛り上がりました」と振り返った。加藤も「撮影期間中にお誕生日で、井ノ原くんからお酒をもらいました」と明かした。

一方で「西野さんとは動物の話で盛り上がった。さっきも（舞台挨拶に）出る前もラッコの話をずっとしてた」と話す井ノ原。西野は「『こういう動画あって面白いですよ』って言ったら、『見たことあるよ』と言って同じチャンネルを見ていたり」と明かし、井ノ原は「こんなにも動物の話をしてくれる方いなかったので」と言い、これに加藤は「5分くらいでラッコの知識めちゃくちゃ仕入れました」と笑い、井ノ原は「ラッコ5分で大好きになっちゃったよね」と笑顔を見せた。

さらに作品タイトルにちなんで“強欲”なことについて、釣りが趣味だという加藤は「自分の年齢㎏オーバーを釣りたいと思っていたんです。去年43㎏のキハダマグロを釣って、目標達成と思ったのに、次は50㎏と思っちゃう、釣りに対しては強欲。釣れたらまた行きたい」と明かした。

西野は「みなさんはおうち出る何分前に起きるんですか？ギリまで寝たいので10分、15分前にアラームをセットします。（寝る時間が）長い子だと2時間前に起きておきたいという子もいたので」と“強欲エピソード”を語ったが、「私は5時に起きちゃいます」と笑いを誘う井ノ原。玉山は「起きて3分とか5分で出られる」と話すと、「一番早いかなと思って…負けました」と残念がる西野。加藤も「僕もギリまで寝たいし、遅刻もしたくないけど早くもつきたくない」と共感している様子だった。

最後に井ノ原は「こういう切り取られ方をして、それが繋がっていく様が、最後まで誰が100万円を取ったのか分からない、そこのおもしろさがあります。どこか一つでも共感できる部分があると思います。そこから銀行を見た時にこういう風に見えるんだと、どんどん中に入り込んでいけると思います。何回も見ていただきたい作品です」と本作をアピールした。

【写真・文／編集部】