『かがみの孤城』プレミアイベントにキャスト陣が集結

『かがみの孤城』のプレミアイベントが11月24日（木）に丸の内ピカデリーで行われ、當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、梶裕貴、宮﨑あおい、原恵一監督が登壇した。

2018年本屋大賞受賞、累計発行部数130万部突破の辻村深月による大ベストセラー小説が待望の劇場アニメ化した本作。主人公は、学校での居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り始め、吸い込まれるように鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは城のような不思議な建物。そこには、こころと似た境遇の7人が集められていた。城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという。なぜこの7人が集められたのか。鍵はいったいどこにあるのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる―。

1000人を超えるオーディションから選ばれたという當真は「原作を読んでいて、好きな作品で声優としてか関わることができて本当にうれしくて。とにかくいろんな人に見て欲しい。嬉しいという気持ちが強かったです」と感慨深げな様子を見せた。その當真のキャスティングについて、原監督は「最終的に原作の（當真が演じる）“こころ”のイメージと、當真さんの今が一番しっくりクロスした。今だからできる仕事だなと思います」と明かした。

その役柄について「自分と似ていると思う部分がある」という當真は「自分の思ったことをパッと伝えることができないとかそういう部分が似ている」と共通点もあるという。そして「オーディションの時のままでやってほしい」という演出があったと話す當真は「変わっちゃわないようにと意識しました」とアフレコを振り返った。

サッカーが得意な少年を演じた北村は「日本勝ちましたね。すごすぎますね。きっとリオンもこの世界の中で昨日の勝利をとても喜んでいたと思います」と、イベント前日にFIFAワールドカップカタール大会で日本代表がドイツ代表に勝利したことに触れ、会場を沸かせた。その北村は、本作で中学生役を演じているが、監督からの演出もあり「ありのまま、自分のままの瞬間も入ってる」という。そんな北村のアフレコ時について「『休憩しますか？』と投げかけたら、『このまま続けます』と言って。気持ちを切らせたくなかったんだなと思って。役者魂を感じました」と明かした原監督。その時の様子について、北村は「途中で止まってはならないと思ってやりきるまで座らず、そのままマイクと戦いながらやらせていただきました」と4時間程度続けてアフレコを行ったという。

「自分も孤城の中に行けたような気がして嬉しかった」という吉柳は「変に作らずにいけた」という。今回本格的キに声優初挑戦となった板垣は「緊張感は最初あったんですけど、監督に『いつもの感じでいいよ』とおっしゃっていただいたので肩の力を抜いてやることができた」と振り返った。また、役柄についても「テンションの感じが近いのでやりやすい」という。

「意識した点は声優としての在り方でした」と話す梶は「ある種ナチュラルなお芝居と、声優が持っているお芝居をうまくミックスできたらという意識がありました」と振り返った。また、本作を通して「年齢とか性別とか外見を超越できるのが声優という仕事のおもしろさだと改めて感じたので、今回のお仕事は声優冥利に尽きる役でした」と語った。

また、キャスト陣が監督からの言葉に背中を押されたと語っていることに、宮﨑は「監督の迷いのなさに支えられて楽しく仕事をさせていただきました」と笑顔を見せた。その宮﨑について原監督は「理解度も髙い、微妙な調整もすぐしてくれるので、予定よりずいぶん早く終わって。敗北感を感じるんです（笑）直すところないよなと」と冗談を交えながら称賛した。

“一つだけ願いを叶えると言ったら？”という質問には、「コミュニケーション能力が欲しい。人とお話しするのは好きなんですけど、話しかけるのが苦手なので。誰とでもできるような力が欲しい」という當真。北村は「身長を184まで伸ばしてくれと。小栗旬さんが184なんです」と小栗旬と同じくらいの身長が欲しいと言い、「最近身長が伸びたと言われることが増えて、いけるかなと思ってるんですけど。いけないんですけど多分。願いが叶うなら。（今は）175～178くらいでやらせていただきたい」と語った。

最後に原監督は「強い映画になりました。その強さは観た人にそれぞれ違う思いで伝わると思う。何か強いものをもらって帰ってもらえる映画になっていると思います」、當真は「登場人物の個性が違った輝きを放っていて素敵な作品です。登場人物の表情だったり、声優のみなさんの声だったり、小説とは違ったアニメーションならではの魅力がたくさん詰まっています」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】

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