国籍・文化・境遇の違いを超えて《家族》を作ろうとする人々を描いた感動の物語―映画『ファミリア』の劇中曲「脱獄」「Don’t give up」が配信リリースが決定した。
本作は、山里に暮らす陶器職人の父・誠治と海外で活躍する息子・学、そして隣町の団地に住む在日ブラジル人青年・マルコスの3人を中心に、国籍や育った環境や話す言葉などの違い、血のつながりを超えて強い絆で“家族”を作ろうとする姿を描いたオリジナル作品。監督を務めるのは成島出。主人公・神谷誠治を役所広司、一流企業のプラントエンジニアとして海外赴任している誠治の息子・神谷学を吉沢亮、在日ブラジル人青年・マルコスと彼の恋人エリカをサガエルカスとワケドファジレ、マルコスら在日ブラジル人を執拗に追いかける半グレのリーダー・榎本海斗をMIYAVI、誠治が唯一心を許すことのできる友人の刑事・駒田隆を佐藤浩市、地元のヤクザ・青木を松重豊が演じる。
今回、本作の劇中曲として書き下ろされた、GREEN KIDS「脱獄」、Flight-A「Don’t give up」の2曲の配信リリースが決定した。静岡県磐田市で2013年に結成されたピップホップグループ、GREEN KIDS。ペルー国籍のACHA、ブラジル国籍のFlight-A/Swag-A/BARCO/DJ PIG、唯一の日本国籍のCrazy-Kの6人組で活動をしている。映画『ファミリア』のオーディションで、Flight-Aがルイ役に抜擢。音楽で現在の厳しい境遇から抜け出そうとするルイという人物は、まさにFlight-Aを彷彿とさせるキャラクターだ。
Flight-A自身は「団地での(半グレに絡まれる)シーンは、今まで似たようなことを実際に見てきた。だから、役ではあったがフラッシュバックするような感覚があった。俺はここに住むガイジンの代表で演じてるんだなーと思った」と、映画撮影を振り返る。
そんな彼ら、GREEN KIDSが劇中のライブシーンでパフォーマンスをするのが「脱獄」である。「今の境遇から抜け出してやる!」という強い意志は、彼らの実際の想いそのものだ。「まず思い浮かんだのは環境のこと。映画はフィクションだけど、俺らは実際にそれを生きてきた。自分たちの話、それが映画とぴったりフィットした」とFlight-Aは言う。彼らのリアルな叫びとも言える熱い1曲だ。
そして、「Don’t give up」はブラジル人たちのBBQパーティーに、誠治(役所広司)と学(吉沢亮)たちが招かれ、ルイが学にMVを見せながら自分の夢を語るシーンで登場。劇中で流れるのは短いフレーズだが、「脱獄」とは打って変わってメロディアスな曲。作詞・作曲を手がけたFlgiht-Aは、「みんなの希望にちょっとでもなったらいいなと思って作った」と言う。GREEN KIDSの楽曲は、映画『ファミリア』にリアルさを加えてくれている。
成島出(監督)コメント
初めてグリーンキッズの音楽を聴いたとき、その曲の奥にある本気かつ本物の怒りと悲しみがこの映画には必要だ、と思いました。ぜひ参加してほしいとお願いし、彼らが育った団地に行ってその空気を吸った瞬間、この映画の大きなもう一つのテーマが見つかったと思ったことを鮮明に覚えています。
Flight-A コメント
映画のために作った曲だけど、俺たちが生きてきた環境、自分たちの話をそのまま書いた。
それがぴったり映画にハマった。映画で初めてGREEN KIDSを知った人たちもこの曲を聞いて、
映画を見て、俺たちのことを知って欲しいです。
楽曲情報
「脱獄」GREEN KIDS
作詞/作曲:GREEN KIDS
2022年12月6日配信リリース予定
「Don’t give up!」Flight-A
作詞/作曲:Flight-A
2022年12月20日配信リリース予定
『ファミリア』は2023年1月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開!
監督:成島出
出演:役所広司、吉沢亮/サガエルカス、ワケドファジレ、中原丈雄、室井滋、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、松重豊/MIYAVI/佐藤浩市
配給:キノフィルムズ
©2022「ファミリア」製作委員会