湊かなえ渾身の作品を実写映画化した愛と憎しみの激情エンタテインメント『母性』の主演・戸田恵梨香×原作・湊かなえによるスペシャル対談映像が解禁された。

累計発行部数360万部を超え、2010年に映画興行収入38.5億円を記録した超ヒット作『告白』から12年。数々の傑作を生み出し日本中を震撼させてきたベストセラー小説家・湊かなえが「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」とまで語った渾身の作品で、累計発行部数100万部を超える(6月6日現在)『母性』(新潮文庫刊)を映画化。母性を持てず、娘を愛せない母親ルミ子役を戸田恵梨香、母性を求め、母に愛されたい娘清佳役を永野芽郁が演じる。さらに、物語に登場するひと際キャラの濃い母娘たちを大地真央、高畑淳子、中村ゆり、山下リオが熱演。監督は人間ドラマの名手、廣木隆一が務める。

11月23日(水・祝)より全国340スクリーンで公開を迎え、見事に週末の動員ランキングで実写邦画No.1を獲得するヒットスタートを切り、ますます勢いづく本作。今回、娘を愛せない母ルミ子を演じた主演・戸田恵梨香と、この衝撃の物語を書き上げた原作者・湊かなえによる、貴重な夢の対談が実現した。

湊作品への出演はドラマ「花の鎖」(13)、「リバース」(17)に続いて3度目となる戸田。徹底して人間の心理の奥底を焙りだす名作を次々に生み出し、“イヤミスの女王”として絶大な支持を集める湊かなえは、確かな表現力と存在感で湊ワールドの人物像を見事に体現する戸田を“ファミリー”と呼ぶほど激賞。本作『母性』における戸田の演技を観た湊は「完成した映画で戸田さんを一目見て、この人は今まで何を背負ってきたのだろう?という表情に、ガシっと心を掴まれて鳥肌が立ちました」と話し、また「あの表情ひとつですごいものを背負ってきたことがわかりました。セリフも何もいらないんだ、もうルミ子だ!と思い、本当にゾクゾクしました」と太鼓判を押す。

そんな湊の言葉に胸を撫でおろした様子の戸田は「ルミ子の人生が壮絶過ぎて、私自身の人生にはとてもかなわない重さと経験なんですよね。その説得力を持たせられるかは不安でしたし、未知の世界でした。それを成立させるにはどのようにすればいいのだろうかと、ものすごく理論と理屈を考え抜いてやっていました」と語り、また「今回は感情だけでは成立させられない。ましてや自分の目線だけではなくて、娘からの目線もあって、その娘からの目線ではどのように見えているのかという客観視も必要でした。本当に頭を鍛えられた現場でした」と難役に挑んだ現場での様子を回顧。

本作を象徴する、同じ出来事でも母・ルミ子の視点と娘・清佳の視点による証言の違いが交錯してまったく違う真実が浮かび上がるという構造についても、湊は戸田の絶妙な演じ分けに感動したそうで「一つ一つの表情やセリフの言い方などから、正解はこれだったのだと、逆に私が教えてもらった気がしました」と熱く語る。その人物像を作り出した張本人である原作者が自身のイメージを上書きされるほどの鮮烈なインパクトを残す、戸田をはじめ、永野芽郁、大地真央、高畑淳子ら豪華女優陣の快演合戦は本作の大きな見どころの一つとなっている。

うれしそうな笑みをみせたり噛みしめるように頷いたり、時には湊の執筆スタイルや発想の原点について興味深そうに質問する戸田と、溢れる想いが止まらない湊、『母性』以前より縁のある二人による本作の世界観と真髄に迫るトークがまだまだ目白押し。「特に今回のルミ子は今までに見たことのない戸田さんを見せていただけたと思っています。戸田さんの可能性、新しい扉をまた一つ見せてもらったからこそ、もっといろいろな扉を見せていただきたいと思いますし、その違う扉でまた自分の書いたものを演じてもらえたらいいなと思います」と次のオファーともいえる湊の言葉に、「嬉しいです!最高です!」と感激最高潮の表情をみせる戸田の様子には、また近い将来で湊作品の世界を生きる戸田の熱演を期待せざるを得なくなる対談となった。

戸田恵梨香×湊かなえ スペシャル対談映像ー

『母性』は全国で公開中!
監督:廣木隆一
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2022映画「母性」製作委員会