「ELLE」が主催する「ELLE CINEMA AWARDS 2022」の受賞者4人が決定した。
「ELLE CINEMA AWARDS(エル シネマアワード)」は2015年より始まり、「ELLE」がその年に公開された映画作品を独自の視点で選定する映画賞。本アワードでは、日本の映画界で輝く女優に贈る「エル ベストアクトレス賞」、優れた監督に贈る「エル ベストディレクター賞」、今後の活躍が期待される女優に贈る「エル・ガール ライジングアクトレス賞」、今年目覚ましい活躍をした男性に贈る「エル メン賞」の4部門を設けている。
今年最も輝いた女優に贈られる「エル べストアクトレス賞」は、映画・ドラマ・舞台と年々演技の幅を広げ、挑戦をし続ける女優・広瀬すずが受賞。受賞作『流浪の月』では、過去の傷を背負い生きてきた女性を熱演した。今年最も輝いた男性に贈られる「エルメン賞」は窪田正孝が受賞。受賞作『ある男』は「第79回ベネチア国際映画祭」オリゾンティ・コンペティション部門出品、「第27回釜山映画祭」のクロージング作品に選出され、海外でも高い評価を得ている。
最も優れた監督に贈られる「エル ベストディレクター賞」は新進気鋭の映画監督・早川千絵が受賞。早川が監督を務めた日本・フランス・フィリピン・カタール合作映画の『PLAN 75』は第75回カンヌ国際映画祭ある視点部門に選出され、新人監督に送られるカメラドールスペシャルメンションを受賞。さらに第95回米国アカデミー賞国際長編映画賞部門においては日本代表として選出されるなど、自身の長編作品初にして、世界を震撼させている。今後活躍が期待される若手に贈る「エル・ガール ライジングアクトレス賞」は、21歳にして表現者として頭角を現し、日本映画界での常に存在感を提示し続ける女優・河合優実が受賞。同受賞者の早川さんが監督を務める『PLAN 75』に出演し、窪田さんと同じく『ある男』や、『ちょっと思い出しただけ』『百花』『線は、僕を描く』等、今年だけでなんと8本の映画に出演している。
授賞式では、広瀬すずが「アディアム」のドレスに「ヴァン クリーフ&アーペル」のハイジュエリー、窪田正孝は「ルイ・ヴィトン」のスーツとジュエリー、早川監督は「プラダ」、河合優実は「シャネル」を着用するなど、華やかな姿での登場となった。
【エル ベストディレクター賞】早川千絵
受賞作:『PLAN 75』
受賞理由
長編デビュー作『PLAN 75』が第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品し、カメラドールスペシャルメンションを受賞。同作品は75歳になったら自分で死を選べる架空の制度<プラン75>を描いた映画で、国内外で高い評価を受けた。
受賞コメント
初めての作品でこういった評価をいただけたことをとても嬉しく思っています。今年はもう本当に怒涛の1年だったと思います1月にはまだ撮影をしていて、その後にフランスで仕上げをして、カンヌ国際映画祭があって、公開もあって、今こうして12月にこうやって賞をいただいているということが本当に夢のようで不思議な気持ちでいます。カンヌ映画祭で一番初めにこの『PLAN 75』という映画を上映していただいたときに、観客の方たちが駆け寄って来てくださって、涙ながらに「本当にいい作品だった」という風に伝えていただいて、この映画を観た後に自分の母親やおじいちゃんに電話したというようなことを伝えてくださったのが嬉しくて、とても印象に残っています。今後もぶれることなく、自分が作りたい映画、観たい映画を地道に作っていきたいなと思っています。
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